権利関係の練習問題 問6
権利関係
代理に関する問題
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AがBに対し、A所有の甲土地を売却する代理権を与えた場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- アBが、Aのためにすることを示さないで、Cとの間で甲土地の売買契約を締結した場合、Cが、BがAのためにすることを知っていたときであっても、その契約はBが自己のためにしたものとみなされる。
- イBが、Aの代理人として、自らを買主とする甲土地の売買契約を締結した場合、Aがあらかじめその契約を許諾していたときであっても、その行為は代理権を有しない者がした行為とみなされる。
- ウBが、買主Cの代理人も兼ねて、AC間の甲土地の売買契約を締結した場合、A及びCのいずれもあらかじめ許諾していなかったときは、その行為は代理権を有しない者がした行為とみなされる。
- エBが、自己の利益を図る目的で、代理権の範囲内でCとの間で甲土地の売買契約を締結した場合、Cがその目的を知らず、かつ、知ることができなかったときであっても、その行為は代理権を有しない者がした行為とみなされる。
答えと解説
✓ これが正解ウBが、買主Cの代理人も兼ねて、AC間の甲土地の売買契約を締結した場合、A及びCのいずれもあらかじめ許諾していなかったときは、その行為は代理権を有しない者がした行為とみなされる。
解説
本人の許諾のない双方代理は、代理権のない者の行為とみなされます。
代理とは、代理人が本人のためにすることを示して(顕名)意思表示をし、その効果が本人に直接生じる仕組みです(第99条第1項)。
第108条第1項は、同一の法律行為について相手方の代理人となること(自己契約)や、当事者双方の代理人となること(双方代理)を、代理権を有しない者がした行為とみなしています。ただし、債務の履行と、本人があらかじめ許諾した行為は例外です。A及びCのどちらも許諾していない双方代理による売買契約は、無権代理(代理権のない者が代理人としてした行為)とみなされます。これが正しい記述です。
顕名がない場合、第100条本文により代理人が自己のためにしたものとみなされますが、同条ただし書により、相手方が、代理人が本人のためにすることを知り、又は知ることができたときは、本人に効果が生じます。また、代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をしても(代理権の濫用)、第107条により無権代理とみなされるのは、相手方がその目的を知り、又は知ることができたときだけです。
ほかの選択肢の解説
- アBが、Aのためにすることを示さないで、Cとの間で甲土地の売買契約を締結した場合、Cが、BがAのためにすることを知っていたときであっても、その契約はBが自己のためにしたものとみなされる。:第100条ただし書により、相手方が、代理人が本人のためにすることを知り、又は知ることができたときは、第99条第1項が準用され、契約の効果はAに直接生じます。
- イBが、Aの代理人として、自らを買主とする甲土地の売買契約を締結した場合、Aがあらかじめその契約を許諾していたときであっても、その行為は代理権を有しない者がした行為とみなされる。:第108条第1項ただし書により、本人があらかじめ許諾した行為は、自己契約であっても代理権を有しない者がした行為とはみなされません。
- エBが、自己の利益を図る目的で、代理権の範囲内でCとの間で甲土地の売買契約を締結した場合、Cがその目的を知らず、かつ、知ることができなかったときであっても、その行為は代理権を有しない者がした行為とみなされる。:第107条は、相手方が代理人の目的を知り、又は知ることができたときに限り、代理権を有しない者がした行為とみなしています。Cが知らず、知ることもできなければ、有効な代理です。
根拠:民法 第九十九条第1項/民法 第百条/民法 第百七条/民法 第百八条第1項。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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