権利関係の練習問題 問27
権利関係
転貸に関する問題
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Aは、その所有する甲建物をBに賃貸して引き渡し、BはAに敷金を交付した。その後、Bは、Aの承諾を得て、甲建物をCに転貸した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
- アCがBに転貸借の賃料を前払していたときは、Cは、その前払をもってAに対抗することができる。
- イAとBが賃貸借を合意により解除したときは、その当時AがBの債務不履行による解除権を有していなかったとしても、Aは、その解除をCに対抗することができる。
- ウBが賃料の支払を怠ったときは、Bは、Aに対し、敷金をその未払賃料の弁済に充てることを請求することができる。
- エCは、AB間の賃貸借に基づくBの債務の範囲を限度として、Aに対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う。
答えと解説
✓ これが正解エCは、AB間の賃貸借に基づくBの債務の範囲を限度として、Aに対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負う。
解説
適法な転借人は、元の賃貸借の範囲内で賃貸人に直接義務を負います。
賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ賃借物を転貸(又貸し)できません(第612条第1項)。本問は、Aの承諾を得た適法な転貸です。
適法な転貸がされると、転借人Cは、AB間の賃貸借に基づくBの債務の範囲を限度として、Aに対して転貸借に基づく債務を直接履行する義務を負います(第613条第1項前段)。これが正しい記述です。同項後段は、賃料の前払をもって賃貸人に対抗できないとしているので、CがBに前払していても、それをAに主張することはできません。また、AとBが賃貸借を合意で解除しても、Aはそれを転借人Cに対抗できません。例外は、解除の当時、AがBの債務不履行による解除権を持っていたときです(同条第3項)。
敷金について、賃貸人は、賃借人が賃料などを払わないときに敷金をその弁済に充てることができます。しかし、賃借人の側から、敷金を弁済に充てるよう請求することはできません(第622条の2第2項)。
ほかの選択肢の解説
- アCがBに転貸借の賃料を前払していたときは、Cは、その前払をもってAに対抗することができる。:第613条第1項後段は、転借人は賃料の前払をもって賃貸人に対抗することができないと定めています。CはBへの前払をAに主張できません。
- イAとBが賃貸借を合意により解除したときは、その当時AがBの債務不履行による解除権を有していなかったとしても、Aは、その解除をCに対抗することができる。:第613条第3項本文により、賃貸人は合意による解除を転借人に対抗できません。対抗できるのは、解除の当時に債務不履行による解除権を有していたときに限られます。
- ウBが賃料の支払を怠ったときは、Bは、Aに対し、敷金をその未払賃料の弁済に充てることを請求することができる。:第622条の2第2項後段により、賃借人は、賃貸人に対し、敷金をその債務の弁済に充てることを請求することができません。充当できるのは賃貸人の側です。
根拠:民法 第六百十二条第1項/民法 第六百十三条第1項/民法 第六百十三条第3項/民法 第六百二十二条の二第2項。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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