宅建業法の練習問題 問69
宅建業法
手付金等の保全に関する次の記述
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宅地建物取引業者Aが自ら売主となり、宅地建物取引業者でないBとの間で、建築工事が完了した建物の売買契約を締結した。Bへの所有権移転の登記はされておらず、Bも所有権の登記をしていない。宅地建物取引業法第41条の2の手付金等の保全に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- ア代金が3,000万円の場合、Aが手付金として300万円を受領しようとするときは、保全措置を講じる必要はない。
- イ代金が1億2,000万円の場合、Aが手付金として1,100万円を受領しようとするときは、その額が代金の額の10分の1以下なので、保全措置を講じる必要はない。
- ウ指定保管機関による保全措置をとる場合、Aは、指定保管機関との間で手付金等寄託契約を締結し、その契約を証する書面をBに交付すれば、Bとの間で質権設定契約を締結する必要はない。
- エAが講じるべき保全措置を講じない場合でも、Bは、売買契約で定めた手付金等の支払を拒むことはできない。
答えと解説
✓ これが正解ア代金が3,000万円の場合、Aが手付金として300万円を受領しようとするときは、保全措置を講じる必要はない。
解説
完成物件は代金の10分の1以下かつ1,000万円以下なら保全措置は要りません。
41条の2第1項は、工事が完了した宅地や建物(41条1項の売買以外のもの)について宅建業者が自ら売主となるとき、保全措置を講じた後でなければ、買主から手付金等を受領してはならないと定めています。
ただし書により、受領しようとする手付金等の額が、既に受領した額を加えて、代金の額の10分の1以下であり、かつ政令で定める額以下であれば、保全措置は要りません。施行令3条の5はこの額を1,000万円としています。代金3,000万円なら10分の1は300万円なので、手付金300万円は保全措置なしで受領できます。両方の条件が必要なので、10分の1以下でも1,000万円を超えれば保全措置が要ります。
措置の方法は、41条1項の銀行等の保証や保険のほか、指定保管機関による方法があります。後者は、手付金等寄託契約と質権設定契約の措置を、いずれも講じる必要があります。また41条の2第5項により、必要な措置が講じられないときは、買主は手付金等を支払わないことができます。
ほかの選択肢の解説
- イ代金が1億2,000万円の場合、Aが手付金として1,100万円を受領しようとするときは、その額が代金の額の10分の1以下なので、保全措置を講じる必要はない。:41条の2第1項ただし書の例外は、代金の額の10分の1以下であり、かつ施行令3条の5の1,000万円以下であることの両方が必要です。1,100万円は1,000万円を超えるので、保全措置が必要です。
- ウ指定保管機関による保全措置をとる場合、Aは、指定保管機関との間で手付金等寄託契約を締結し、その契約を証する書面をBに交付すれば、Bとの間で質権設定契約を締結する必要はない。:41条の2第1項は、第1号の手付金等寄託契約と第2号の質権設定契約の措置を、いずれも講じた後でなければ受領できないとしています。寄託契約だけでは足りず、質権設定契約も必要です。
- エAが講じるべき保全措置を講じない場合でも、Bは、売買契約で定めた手付金等の支払を拒むことはできない。:41条の2第5項により、宅建業者が必要な保全措置を講じないときは、買主は手付金等を支払わないことができます。Bは支払を拒むことができるので、誤りです。
根拠:宅地建物取引業法 第四十一条の二第1項/宅地建物取引業法 第四十一条の二第1項第二号/宅地建物取引業法 第四十一条の二第5項/宅地建物取引業法施行令 第三条の五。この問題は法令の条文から当サイトが作成した練習問題です(過去問ではありません)。
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