平成24年度 秋期 午前Ⅱ 問20
経営管理システム
TOCに関する問題
TOC(Theory of Constraints)の特徴はどれか。
- ア個々の工程を個別に最適化することによって,生産工程全体を最適化する。
- イ市場の需要が供給能力を下回っている場合に有効な理論である。
- ウスループット(=売上高−資材費)の増大を最重要視する。
- エ生産プロセス改善のための総投資額を制約条件として確立された理論である。
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✓ これが正解ウスループット(=売上高−資材費)の増大を最重要視する。
解説
TOCは、スループット=売上高−資材費の増大を最も重視します。
TOC(Theory of Constraints:制約条件理論)は、システム全体の成果は、全体の流れを制限している制約条件によって決まると考え、その制約に着目して全体の成果を高める理論です。成果の尺度として、売上高から資材費を引いたスループットを最も重視し、在庫や業務費用を減らすことよりもスループットの増大を優先します。制約となる工程などを見つけ、その能力を最大限に生かし、他の工程をそれに合わせることで、全体の流れを良くしていきます。見分ける軸は、個々の工程ではなく全体の成果を、制約に注目して高めるという点です。個別の工程の最適化や、投資額を制約条件とする見方は、この考え方と合いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア個々の工程を個別に最適化することによって…:個々の工程を個別に最適化して全体を最適化するという説明は、TOCの考え方と逆です。制約となっていない工程の能力を上げても全体の成果は増えないので、TOCは全体の流れを決めている制約に着目して改善します。
- イ市場の需要が供給能力を下回っている場合に…:TOCの中心は、全体の成果を決めている制約を見つけて対処することです。需要が供給能力を下回るかどうかという市場の条件で有効な場面を限った理論ではないので、特徴の説明としては当たりません。
- エ生産プロセス改善のための総投資額を制約条…:TOCでいう制約条件は、生産プロセスなどの中で全体の成果を制限している工程や資源のことです。改善のための総投資額を制約条件として理論を組み立てたものではないので、制約の意味を取り違えた説明です。
この問題の用語
- 工程仕事を進める順序と段取りのまとまりを指します。図表にして管理し、重要な期日や作業の順序、進み具合を目に見える形にします。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
- 投資将来の利益を見込んで、設備や仕組みにお金を使うことです。使った額を何年で取り戻せるかを見て、いくつかの案を比べます。
出典:平成24年度 秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問20
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