平成22年度 秋期 午前Ⅱ 問19
経営管理システム
TOCに関する問題
TOC(Theory of Constraints)の特徴はどれか。
- ア個々の工程を個別に最適化することによって,生産工程全体を最適化する。
- イ市場の需要が供給能力を下回っている場合に有効な理論である。
- ウスループット(=売上高−資材費)の増大を最重要視する。
- エ生産プロセス改善のための総投資額を制約条件として確立された理論である。
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✓ これが正解ウスループット(=売上高−資材費)の増大を最重要視する。
解説
TOCは、スループット(売上高−資材費)の増大を最も重視します。
TOC(Theory of Constraints:制約条件の理論)は、生産工程などのシステム全体の成果は、最も能力の低い工程、つまり制約条件となるボトルネックによって決まる、と考える理論です。そのため、制約条件を見つけてその能力を最大限に生かし、ほかの工程をそれに合わせることで、全体の成果を高めます。成果の測り方として、売上高から資材費を引いたスループットを重視し、その増大を最も重要な目標に置きます。見分ける軸は、部分ではなく全体の成果に注目し、その尺度をスループットとしている点です。個々の工程を個別に最適化しても、ボトルネックが変わらなければ全体の成果は増えません。制約を見つけて全体のスループットを最大にする、と覚えると選べます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア個々の工程を個別に最適化することによって…:個々の工程をそれぞれ最適化すれば全体も最適になるという考え方は、TOCが否定する考え方です。ボトルネック以外の工程の能力を上げても全体の産出量は増えず、工程の間にたまる仕掛品が増えるだけになります。
- イ市場の需要が供給能力を下回っている場合に…:TOCは、市場の需要が供給能力を下回る場合に限った理論ではありません。全体の成果を制限している制約を見つけて改善するという考え方で、適用する場面をこのように限定していません。
- エ生産プロセス改善のための総投資額を制約条…:TOCでいう制約条件は、総投資額のような資金の上限ではなく、システム全体の成果を制限している工程や要因のことです。改善の総投資額を前提として組み立てられた理論ではありません。
この問題の用語
- 工程仕事を進める順序と段取りのまとまりを指します。図表にして管理し、重要な期日や作業の順序、進み具合を目に見える形にします。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
- 投資将来の利益を見込んで、設備や仕組みにお金を使うことです。使った額を何年で取り戻せるかを見て、いくつかの案を比べます。
出典:平成22年度 秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問19
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