平成30年度 秋期 午前Ⅱ 問9
サービスマネジメントシステムの計画及び運用
構成管理に関する問題
ITIL 2011 editionによれば,“サービス資産管理および構成管理”のプロセスにおける,構成コントロールが適切に行われないことによって発生する事象として,最も適切なものはどれか。
- ア許可なく実施された,リリースの稼働環境への展開
- イ構築環境に存在する修正中のプログラムをパッケージ化したリリースの,稼働環境への展開
- ウ不具合のあるリリースの,稼働環境への展開
- エライセンス契約数を超えて行われる,ソフトウェアの利用
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✓ これが正解エライセンス契約数を超えて行われる,ソフトウェアの利用
解説
構成コントロールの不備は、ライセンス数を超えた利用を招きます。
ITIL 2011 edition のサービス資産管理および構成管理では、構成コントロールによって、構成品目の追加や変更が許可された手続でのみ行われ、その記録が実態と合っている状態を保ちます。見分ける軸は、その事象が構成品目の管理の抜けから起きるものか、変更やリリースの手続の抜けから起きるものかです。ソフトウェアのライセンスも管理すべき資産であり、どこに何本導入されているかを構成コントロールで押さえていなければ、契約数を超えて導入されても気づけません。ライセンス契約数を超えたソフトウェアの利用は、資産と構成の記録が実態から外れたときに起きる事象です。他の選択肢は、承認、リリースの組立て、試験という別の手続の不備から起きる事象です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア許可なく実施された,リリースの稼働環境へ…:許可を得ないままリリースが稼働環境へ展開されるのは、変更の承認の手続が守られていないことから起きる事象です。変更管理の側の統制の不備であり、構成の記録を管理する活動の不足が直接の原因ではありません。
- イ構築環境に存在する修正中のプログラムをパ…:構築環境にある修正中のプログラムを固めたリリースが展開されるのは、リリースを組み立てる段階で、確定していない版を使ってしまったことから起きる事象です。資産の数や所在を記録で押さえる活動が抜けて起きる事象とは性質が異なります。
- ウ不具合のあるリリースの,稼働環境への展開:不具合のあるリリースが稼働環境へ展開されるのは、展開前の試験や検証が十分でないことから起きる事象です。構成品目の記録の管理ではなく、リリースの品質を確かめる手続の不足が原因です。
この問題の用語
- ライセンスソフトウェアなどを使ってよいと認められた権利や許諾で、台数や期間の条件が付くのがふつうです。ソフトウェアに限ったものをソフトウェアライセンスといいます。
- 資産管理持っている機器やソフトを把握し、記録して管理することです。名称や版、置き場所、ライセンスの数まで押さえ、更新や廃棄に役立てます。
- コントロール目的どおりに業務が進むように組み込む、決まりや点検、仕組みのことです。監査では、その整備と運用の状況が評価されます。
- 契約当事者の合意で成立する法的な約束のこと。原則として口頭でも成立し、契約書は内容を確かめる証拠になります。
出典:平成30年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問9
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問18:スコープのクリープと呼ばれるもの(コントロール)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問9:仮想化に関する問題(ライセンス)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問3:事業関係管理に関する問題(契約)
- 令和5年度 春期 午前Ⅱ 問14:監査報告書に記載すべきもの(資産管理)
- 平成30年度 秋期 午前Ⅱ 問7:ソフトウェア資産管理に関する問題(資産管理)
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