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令和7年度 午前の部 問20

民法

婚姻に関する問題

婚姻に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

〔冊子の注記〕以下の試験問題については、国際物品売買契約に関する国際連合条約(ウィーン売買条約)の適用は考慮しないものとして、解答してください。また、第4問から第23問までの試験問題については、商法の適用は考慮しないものとして、解答してください。

ア 詐欺による婚姻の取消しは、将来に向かってのみその効力を生ずる。

イ 養子Aと養親Bが離縁をしたことによって親族関係が終了した後は、AとBは、婚姻をすることができる。

ウ 配偶者のある者が重ねて婚姻をした場合には、その後婚は当然に無効である。

エ 婚姻の届出自体について当事者間に意思の合致があった場合において、それが単に他の目的を達成するための便法であって真に社会観念上夫婦であると認められる関係の設定を欲する効果意思がなかったときは、婚姻はその効力を生じない。

オ 夫婦の一方が婚姻中自己の名で得た財産は、その夫婦の共有に属するものと推定される。

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✓ これが正解1アエ

解説

アとエが正しい。重婚は取消しの対象、自己名義の財産は特有財産

婚姻の取消し・婚姻障害・婚姻意思・夫婦財産について、民法の条文と判例で判断する問題です。

アについて、民法第748条第1項は、婚姻の取消しは将来に向かってのみその効力を生ずると定めています。詐欺による婚姻の取消しにもこの規定が及ぶので、アは正しい記述です。イについて、第736条は、養子と養親などの間では、離縁により親族関係が終了した後でも婚姻をすることができないと定めています。イは誤りです。ウについて、配偶者のある者は重ねて婚姻をすることができませんが、第744条第1項は、この規定に違反した婚姻について、各当事者などが家庭裁判所に取消しを請求できるものとしています。重婚は取り消すことができる婚姻であって当然に無効ではないので、ウは誤りです。

エについて、判例は、婚姻の届出自体について当事者間に意思の合致があっても、それが単に他の目的を達するための便法にすぎず、真に社会観念上夫婦であると認められる関係の設定を欲する効果意思がなかったときは、婚姻は効力を生じないとしています。エは正しい記述です。オについて、第762条第1項は、夫婦の一方が婚姻中自己の名で得た財産はその特有財産とすると定め、第2項で、夫婦のいずれに属するか明らかでない財産を共有と推定しています。自己の名で得た財産を共有と推定するオは誤りです。したがって、アとエの組合せが正解です。

婚姻の取消しは将来に向かってのみ効力を生じ、婚姻意思は実質的な夫婦関係を作る意思と理解する、という二点を基本に据えましょう。

ほかの選択肢はなぜ違うのか

出典:令和7年度 司法書士試験 午前の部(法務省)問20(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。

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