第37回 問題61
刑事司法と福祉
更生保護に関わる人または組織に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。
- 1地方更生保護委員会の事務局及び保護観察所に保護観察官を置くこととされている。
- 2保護司が備える条件の一つとして「人格及び行動について,社会的信望を有すること」がある。
- 3保護司活動の拠点として,各都道府県に1か所ずつ更生保護サポートセンターが設置された。
- 4更生保護法人は,厚生労働大臣の許可を受けて設立される。
- 5更生保護女性会は,更生保護法の制定に伴い設立された。
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✓ これが正解1地方更生保護委員会の事務局及び保護観察所に保護観察官を置くこととされている。
✓ これが正解2保護司が備える条件の一つとして「人格及び行動について,社会的信望を有すること」がある。
解説
保護観察官の配置と、保護司の社会的信望の条件が正しい記述です。
2つ選ぶ問です。更生保護の担い手は、国の職員である保護観察官、民間の篤志家である保護司、更生保護施設を営む更生保護法人、更生保護女性会などの協力団体と幅広く、それぞれの根拠となる法律が決まっています。
正しい一つ目は、地方更生保護委員会の事務局及び保護観察所に保護観察官を置くという記述です。更生保護法第31条は、地方委員会の事務局及び保護観察所に、保護観察官を置くと定めています。保護観察官は、医学・心理学・教育学・社会学などの専門的知識に基づいて保護観察などの事務に従事する国家公務員です。正しい二つ目は、保護司が備える条件の一つとして社会的信望があるという記述です。保護司法第3条は、保護司を委嘱する条件として、人格及び行動について社会的信望を有すること、職務の遂行に必要な熱意及び時間的余裕を有すること、生活が安定していること、健康で活動力を有することの4つを挙げています。
ほかの記述は、設置の単位、認可の主体、団体の成り立ちが違います。見分け方は、更生保護を所管するのは厚生労働省ではなく法務省であることを軸に、各担い手の根拠法と設置の単位を確かめることです。
なお、更生保護制度の充実を図るための保護司法等の一部を改正する法律(令和7年法律第82号)が公布されており、2026年12月1日の施行後は、保護司の条件が人格識見が高いことなどの表現に改められます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 3保護司活動の拠点として,各都道府県に1か所ずつ更生保護サポートセンターが設置された。:更生保護サポートセンターは、保護司会が処遇活動や犯罪予防活動を行う地域の拠点として、全国の保護司会ごとに整備が進められてきました。都道府県に1か所ずつという設置の単位ではありません。
- 4更生保護法人は,厚生労働大臣の許可を受けて設立される。:更生保護法人は、更生保護事業法に基づき、法務大臣の認可を受けて設立されます。更生保護を所管するのは法務省で、厚生労働大臣の許可という記述は所管も手続の名前も違います。
- 5更生保護女性会は,更生保護法の制定に伴い設立された。:更生保護女性会は、地域の女性による犯罪予防や立ち直り支援のボランティア団体で、2007年に制定された更生保護法よりずっと前から活動の歴史があります。同法の制定に伴って設立されたものではありません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題61。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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