第36回 問題118
ソーシャルワークの理論と方法
ソーシャルワークの面接技術に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1明確化によって,クライエントに特別な行動をするように伝えて,課題解決を促す。
- 2言い換えによって,クライエントの話す内容や感情を別の言葉で表現し,気づきを促す。
- 3閉じられた質問によって,クライエントが自由に話すのを促す。
- 4要約によって,より多くの情報を収集するために,クライエントの自己開示を促す。
- 5問題への直面化によって,クライエントとの信頼関係を構築する。
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✓ これが正解2言い換えによって,クライエントの話す内容や感情を別の言葉で表現し,気づきを促す。
解説
言い換えは話の内容や感情を別の言葉で返し、気づきを促す技法です。
面接技術は、クライエント(相談に来た人)の話を聴き、理解を深め、本人の気づきや行動を支えるための技法です。この問は、それぞれの技法が何のために使われるかを正しく組み合わせているかで判断します。
言い換えは、クライエントが話した内容や感情を、ワーカーが別の言葉で表現して返す技法です。ワーカーがきちんと受け止めていることが伝わると同時に、クライエント自身が自分の話を少し離れた位置から聞き直すことになり、気持ちや考えへの気づきが促されます。そのため、言い換えによって内容や感情を別の言葉で表現し、気づきを促すという記述が最も適切です。
ほかの技法も整理しておきます。明確化は、クライエントがうまく言葉にできていないことや、あいまいな表現をはっきりさせる技法です。閉じられた質問は、はい・いいえや短い言葉で答えられる質問で、事実の確認に向いています。要約は、話の要点をまとめて返し、内容を整理したり、次の話題へ移ったりするときに使います。直面化は、話の中の矛盾や避けている問題に向き合ってもらう技法で、信頼関係がある程度できてから慎重に使うものです。
技法の名前と目的の組み合わせを確かめる問では、それぞれの技法が聴く、確かめる、整理する、向き合わせるのどれに当たるかで分類しておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1明確化によって,クライエントに特別な行動をするように伝えて,課題解決を促す。:明確化は、クライエントがうまく言葉にできない思いやあいまいな表現をはっきりさせる技法です。特別な行動をとるよう伝えて課題解決を促すのは、明確化の働きではありません。
- 3閉じられた質問によって,クライエントが自由に話すのを促す。:閉じられた質問は、はい・いいえなど短く答えられる問いで、事実の確認に向きます。自由に話してもらいたいときに使うのは、答え方を限定しない開かれた質問の方です。
- 4要約によって,より多くの情報を収集するために,クライエントの自己開示を促す。:要約は、話の要点をまとめて返し、内容を整理したり話題を区切ったりする技法です。より多くの情報を集めるためにクライエントの自己開示を引き出す技法ではありません。
- 5問題への直面化によって,クライエントとの信頼関係を構築する。:相手が避けている矛盾をあえて指摘する技法は、相手に強い負担をかけます。関係づくりの手段ではなく、信頼が育ってから用いるものなので、この記述は順序が逆です。
出典:第36回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題118。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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