第28回 問題17
現代の精神保健の課題と支援
精神保健福祉行政に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
- 1市町村は,自立支援医療(精神通院医療)の申請窓口である。
- 2児童相談所長は,要保護児童を精神科病院へ措置入院させることができる。
- 3精神保健福祉センターは,精神科病院入院者の退院請求等に関する審査を行う。
- 4福祉事務所は,医療保護の入院届や措置入院者の定期病状報告に関する事務を行う。
- 5保健所は,精神障害者保健福祉手帳の交付事務を行う。
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✓ これが正解1市町村は,自立支援医療(精神通院医療)の申請窓口である。
解説
自立支援医療(精神通院医療)の申請は市町村の窓口で受け付けます。
精神保健福祉行政で、どの機関がどの事務を担うかを問う問題です。機関の名前と事務の組合せを一つずつ確かめます。
自立支援医療(精神通院医療)は、精神疾患で通院による治療を続ける人の医療費の自己負担を軽くする制度で、障害者総合支援法に基づいています。支給を認定するのは都道府県や指定都市ですが、申請は住んでいる市町村の担当窓口で行います。厚生労働省の案内でも、申請は市町村の担当窓口で行うよう示されています。身近な市町村が窓口となることで、利用者が手続をしやすくなっています。
ほかの肢は、権限をもつ機関を取り違えています。措置入院を決めるのは都道府県知事、退院請求などを審査するのは精神医療審査会、入院届や定期病状報告は精神科病院の管理者が保健所長を経て都道府県知事に出すもの、精神障害者保健福祉手帳を交付するのは都道府県知事です。精神保健福祉センターは、審査会の事務や、手帳と精神通院医療の判定などを担う専門機関です。
したがって正しいのは、市町村は自立支援医療(精神通院医療)の申請窓口であるという記述です。覚え方としては、申請の窓口は身近な市町村、決定や交付は都道府県、と分けて押さえておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2児童相談所長は,要保護児童を精神科病院へ措置入院させることができる。:措置入院を行う権限をもつのは都道府県知事で、精神保健指定医の診察結果に基づいて決めます。児童相談所長が子どもを精神科病院へ措置入院させる仕組みはありません。
- 3精神保健福祉センターは,精神科病院入院者の退院請求等に関する審査を行う。:退院請求や処遇改善請求の審査を行うのは精神医療審査会です。精神保健福祉センターは審査会の事務を担いますが、審査そのものを行う機関ではありません。
- 4福祉事務所は,医療保護の入院届や措置入院者の定期病状報告に関する事務を行う。:医療保護入院の入院届や措置入院者の定期病状報告は、精神科病院の管理者が最寄りの保健所長を経由して都道府県知事に提出するものです。福祉事務所が扱う事務ではありません。
- 5保健所は,精神障害者保健福祉手帳の交付事務を行う。:精神障害者保健福祉手帳は、精神保健福祉法により都道府県知事が審査して交付します。申請は市町村を通じて行われ、保健所が交付事務を行うわけではありません。
出典:第28回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題17。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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