第61回 午前 問44
臨床医学
COPDに関する問題
COPD患者で増加するのはどれか。2つ選べ。
- 11秒量
- 2機能的残気量
- 3全肺気量
- 4ピークフロー
- 5予備吸気量
答えと解説を見る
✓ これが正解2機能的残気量
✓ これが正解3全肺気量
解説
COPDでは機能的残気量と全肺気量が増加します。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)では、気道が狭くなったり、肺胞の壁が壊れて肺の弾力が失われたりするため、息を吐き出しにくくなります。吐き切れなかった空気が肺に残るため、肺がふくらみすぎた状態(過膨張)になるのが特徴です。
吐き切れない空気がたまるので、静かに息を吐いたあとに肺に残る空気の量である機能的残気量が増えます。さらに、肺全体の大きさが広がるため、目いっぱい吸ったときの肺の空気の量である全肺気量も増加します。一方、息を勢いよく吐き出す力を表す指標や、ふくらみすぎた肺にさらに吸い込める余裕は小さくなります。ほかの肢は、いずれもCOPDで低下する指標です。
したがって正解は、機能的残気量と全肺気量の2つです。COPDは吐けない病気なので、肺に残る量と肺全体の量は増え、吐く勢いと吸い込む余裕は減る、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 11秒量:1秒量は、思い切り息を吐いたときの最初の1秒間に吐き出せる空気の量です。COPDでは気道が狭くなって吐き出しにくくなるため、1秒量は減少します。
- 4ピークフロー:ピークフローは、思い切り息を吐いたときの最大の流れの速さです。気道が狭くなるCOPDでは空気を勢いよく吐き出せないため、増加ではなく低下します。
- 5予備吸気量:予備吸気量は、ふつうに息を吸ったあと、さらに吸い込める空気の量です。COPDでは肺がすでにふくらみすぎているため、さらに吸い込む余裕が小さくなり減少します。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問44(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)