第60回 午後 問93
臨床医学
Duchenne型筋ジストロフィーで正しいのはどれか。
- 1遺伝性疾患である。
- 2女性に多く発症する。
- 3主に成人後に発症する。
- 4感染が発症の契機となる。
- 5平均寿命は約60歳である。
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✓ これが正解1遺伝性疾患である。
解説
Duchenne型筋ジストロフィーは、X連鎖劣性遺伝の遺伝性疾患です。
Duchenne型筋ジストロフィーは、筋の細胞膜を支えるジストロフィンというたんぱく質を作る遺伝子に異常があり、筋の線維が壊れては再生することを繰り返しながら、筋力が徐々に落ちていく病気です。筋ジストロフィーの中で最も多い型です。
この病気はX連鎖劣性(X染色体劣性)の遺伝形式をとる遺伝性疾患です。原因の遺伝子はX染色体にあるため、X染色体を1本しかもたない男児に発症し、女性は保因者となることが多くなります。したがって、遺伝性疾患であるという記述が正しいものです。
ほかの記述は病気の特徴と合いません。発症するのはほとんどが男児で、2〜5歳ごろに転びやすい、走れないなどで気づかれます。感染は発症のきっかけではなく、呼吸や心臓の筋の障害が進むため、60歳に届く経過は一般的ではありません。
男児・幼児期の発症・X連鎖劣性・ふくらはぎの仮性肥大・登はん性起立(Gowers徴候)、と特徴を組で覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2女性に多く発症する。:原因の遺伝子がX染色体にあるため、X染色体を1本しかもたない男性に発症します。女性はもう1本の正常なX染色体があるため、多くは症状の出ない保因者となります。
- 3主に成人後に発症する。:Duchenne型筋ジストロフィーは、多くが2〜5歳ごろの幼児期に、転びやすい、走るのが遅いなどの症状で気づかれます。成人になってから発症するのは、より軽い型の筋ジストロフィーです。
- 4感染が発症の契機となる。:この病気は生まれつきの遺伝子の異常によって起こり、筋の線維が壊れやすくなることが原因です。かぜなどの感染がきっかけとなって発症する病気ではありません。
- 5平均寿命は約60歳である。:病気が進むと呼吸の筋や心臓の筋も弱くなり、呼吸不全や心不全が命に関わります。医療の進歩で寿命は延びてきましたが、平均寿命が約60歳に達する病気ではありません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問93(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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