第60回 午後 問40
運動学
立位姿勢で持続的に活動している筋
正常成人の立位姿勢で持続的に活動している筋はどれか。
- 1腸腰筋
- 2大殿筋
- 3大腿四頭筋
- 4大腿二頭筋
- 5ヒラメ筋
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✓ これが正解5ヒラメ筋
解説
立位では重心線が足関節の前を通るため、ヒラメ筋が持続的に働きます。
楽な立位姿勢では、体の重心から下ろした線(重心線)が各関節のどちら側を通るかによって、どの筋が姿勢を保つために持続して働くかが決まります。重心線が関節の前を通れば体はその関節で前へ倒れようとするので、後ろ側の筋が働いて支えます。
正常な成人の立位では、重心線は足関節のやや前方を通ります。そのため体は足首を支点に前へ倒れようとし、これを止めるために下腿の後ろのヒラメ筋が持続的に働きます。ヒラメ筋は遅筋線維が多く、疲れにくいので、長時間の姿勢保持に向いています。
他の筋は、立っている間ずっと働き続ける必要がありません。重心線は股関節のやや後方を通るので、股関節は前の靱帯で支えられ、大殿筋や腸腰筋の持続的な活動は少なくてすみます。膝関節では重心線が膝のやや前方を通るため、膝は伸びた位置で安定し、大腿四頭筋や大腿二頭筋はほとんど働きません。
したがって、立位で持続的に活動している筋はヒラメ筋です。重心線が足関節の前を通るから、ふくらはぎの筋が支える、と理由と組で覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1腸腰筋:腸腰筋は股関節を曲げる筋です。立位では重心線が股関節のやや後ろを通り、股関節の前の靱帯で体が支えられるため、腸腰筋が持続的に働き続ける必要はありません。
- 2大殿筋:大殿筋は股関節を伸ばす強い筋ですが、楽な立位では股関節が靱帯で安定するため、ほとんど活動しません。階段を上るときや椅子から立ち上がるときなど、大きな力が必要な場面で強く働きます。
- 3大腿四頭筋:大腿四頭筋は膝を伸ばす筋ですが、楽な立位では重心線が膝関節の前を通り、膝が伸びた位置で安定します。そのため大腿四頭筋はほとんど働かず、触ると柔らかく感じます。
- 4大腿二頭筋:大腿二頭筋は膝を曲げ、股関節を伸ばす筋です。楽な立位では膝も股関節も靱帯などで安定しているため、大腿二頭筋が持続して働くことはありません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問40(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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