第60回 午前 問45
運動学
運動学に関する問題
正常歩行周期で膝関節伸展モーメントが最も作用するのはどれか。
- 1初期接地
- 2荷重応答期
- 3立脚終期
- 4前遊脚期
- 5遊脚中期
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✓ これが正解2荷重応答期
解説
膝関節伸展モーメントは、荷重応答期に最も大きく作用します。
歩行中の関節モーメントは、床反力が関節のどちら側を通るかで決まる外からの力に対して、筋がどちら向きの力を出して釣り合わせているかを表します。初期接地のあとの荷重応答期には、体重が急に下肢にかかり、膝は軽く屈曲して衝撃を吸収します。このとき床反力は膝関節の後方を通るため、膝を曲げようとする力が働き、それに抗して大腿四頭筋が遠心性に働いて、膝関節伸展モーメントが歩行周期で最も大きくなります。
残りの時期は、体重がまだ十分にかかっていない瞬間、床反力が膝の前を通って外力そのものが膝を伸ばす時期、膝が曲がり始めて振り出しに備える時期、足が床から離れている時期で、いずれも大腿四頭筋が強く働いて膝を支える必要がありません。
したがって、膝関節伸展モーメントが最も作用するのは荷重応答期です。体重を受け止める荷重応答期は大腿四頭筋の出番、と場面と筋を結び付けて覚えると思い出しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1初期接地:初期接地は踵が床に着いた瞬間で、体重はまだ下肢に十分かかっていません。膝を曲げる外力は小さく、膝関節伸展モーメントが最大になる時期ではありません。
- 3立脚終期:立脚終期には床反力が膝関節の前方を通り、膝を伸ばす向きの外力が働きます。これに釣り合う筋のモーメントは屈曲の向きで、伸展モーメントが最大の時期ではありません。
- 4前遊脚期:前遊脚期は、体重が反対側の脚へ移り、膝が曲がり始めて振り出しの準備をする時期です。膝を伸ばす強い力を必要とする場面ではありません。
- 5遊脚中期:遊脚中期は足が床から離れており、床反力が働きません。下肢は振り子のように前へ進み、大きな膝関節伸展モーメントが作用する時期ではありません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問45(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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