第60回 午前 問25
理学療法評価学
GMFCSに関する問題
6~12歳におけるGMFCSレベルと動作能力の組合せで正しいのはどれか。
- 1Ⅰ ―― 階段で手すり使用
- 2Ⅱ ―― 装具なしで歩行
- 3Ⅲ ―― 不整地の歩行
- 4Ⅳ ―― 通常の椅子で座位保持
- 5Ⅴ ―― 四つ這い移動可能
答えと解説を見る
✓ これが正解2Ⅱ ―― 装具なしで歩行
解説
6~12歳のGMFCSレベルⅡは、装具なしで歩行できる段階です。
GMFCS(粗大運動能力分類システム)は、脳性麻痺の子どもの座る・歩くといった粗大運動の能力を、年齢帯ごとにレベルⅠ~Ⅴの5段階で分類するものです。数字が大きいほど制限が強くなります。6~12歳の年齢帯では、レベルⅠは制限なく歩き、手すりを使わずに階段を昇り降りでき、レベルⅡは多くの場面で歩けるものの、不整地や長距離、階段では手すりを使うなどの制限があります。レベルⅢは手に持つ歩行補助具を使って歩き、レベルⅣは移動に大きな制限があり座位にも支えが必要で、レベルⅤは手動車椅子で移送されます。
レベルⅡは歩行補助具や装具に頼らずに歩けるので、装具なしで歩行という組合せが合います。階段で手すりを使うのはレベルⅡの特徴です。不整地の歩行はレベルⅡでも難しさが残る動作で、補助具を使って歩くレベルⅢの特徴とするのは合いません。通常の椅子での座位保持は、座位に支えが必要なレベルⅣには難しく、四つ這い移動ができるという記述も、移送されるレベルⅤには当てはまりません。
したがって、正しい組合せはレベルⅡと装具なしでの歩行です。手すり不要の階段がⅠ、制限つきの独歩がⅡ、補助具歩行がⅢ、と境目の動作で覚えると区別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1Ⅰ ―― 階段で手すり使用:手すりを使わずに階段を昇り降りできることがレベルⅠの目安です。手すりを使うのはⅡに下がった段階の特徴なので、Ⅰとの組合せは合いません。
- 3Ⅲ ―― 不整地の歩行:でこぼこ道などの不整地はレベルⅡの子どもでも苦手な場面です。Ⅲは手で持つ歩行器などを使って歩く段階で、不整地を歩けることを特徴とはしません。
- 4Ⅳ ―― 通常の椅子で座位保持:レベルⅣの子どもは、座位を保つために体幹や骨盤を支える工夫が必要なことが多く、通常の椅子で座位を保持することは難しい段階です。
- 5Ⅴ ―― 四つ這い移動可能:レベルⅤは自力での移動がきわめて限られ、手動車椅子で移送される段階です。四つ這いで移動できるという記述は、この段階の動作能力と合いません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問25(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)