平成26年度 春期 午前Ⅱ 問6
プロジェクトのスコープ
ローリングウェーブ計画法の説明
PMBOK のプロジェクトスコープマネジメントにおいて,WBS の作成に用いるローリングウェーブ計画法の説明はどれか。
- アWBS を補完するため,WBS 要素ごとに詳細な作業の内容などを記述する。
- イ過去に実施したプロジェクトの WBS をテンプレートとして,新たな WBS を作成する。
- ウ将来実施されるサブプロジェクトについては,上位レベルの WBS にとどめておき,詳細が明確になってから,要素分解して詳細な WBS を作成する。
- エプロジェクトの作業をより詳細化するために,WBS の最下位レベルの作業内容や要素成果物を定義する。
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✓ これが正解ウ将来実施されるサブプロジェクトについては,上位レベルの WBS にとどめておき,詳細が明確になってから,要素分解して詳細な WBS を作成する。
解説
近い作業は詳しく、先の作業は詳細が分かってから分解する方法です。
ローリングウェーブ計画法は、すぐに実施する作業は詳しく計画し、先の時期に実施する作業は大まかな計画にとどめておき、時期が近づいて詳細が明らかになった段階で詳しく計画し直す方法で、段階的詳細化の考え方に基づいています。WBS の作成に用いる場合、将来実施されるサブプロジェクトなどは上位レベルの要素のまま置いておき、詳細が明確になってから要素分解して詳しい WBS を作ります。正解の記述は、この進め方そのものです。見分ける軸は、詳細化の時期をずらしているかどうかです。波が次々に押し寄せるように、近いところから順に詳しくしていく、とイメージで覚えると、テンプレートの流用や全体の一括詳細化と区別できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アWBS を補完するため,WBS 要素ごと…:WBS 要素ごとに作業内容などの詳細を書き添えて WBS を補うのは、各要素の中身を説明する文書の役割です。詳細化の時期を先送りして段階的に分解していく計画の方法とは、目的が異なります。
- イ過去に実施したプロジェクトの WBS を…:過去のプロジェクトの WBS をテンプレートとして流用するのは、WBS を効率よく作るための手法です。いつ詳細化するかを調整する考え方ではなく、将来の部分の分解を後回しにするローリングウェーブ計画法とは別の手法です。
- エプロジェクトの作業をより詳細化するために…:最下位レベルの作業内容や要素成果物を定義して詳細化するのは、要素分解を最後まで進める作業です。先の時期の部分を上位レベルにとどめておくという、詳細化を先送りする考え方が含まれていないので、この計画法の説明になりません。
この問題の用語
- WBS作業を階層的に細かく分けて、管理できる大きさにまとめた図です。順序関係を表す図ではなく、やることの範囲を漏れなく並べます。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- スコープそのプロジェクトでやること、やらないことの範囲を指します。範囲を漏れなく分けて並べたものがWBSになります。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
出典:平成26年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問6
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問4:スコープクリープに関する問題(スコープ)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問3:回帰分析の説明(スコープ)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問2:JIS Q 21500の問題(WBS)
- 令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問8:WBSを作成する目的(WBS)
- 令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問3:WBSに関する問題(WBS)
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