令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問8
プロジェクトのスコープ
WBSを作成する目的
ソフトウェア開発プロジェクトにおいて WBS を作成する目的として,適切なものはどれか。
- ア開発の期間と費用とがトレードオフの関係にある場合に,総費用の最適化を図る。
- イ作業の順序関係を明確にして,重点管理すべきクリティカルパスを把握する。
- ウ作業の日程を横棒(バー)で表して,作業の開始時点や終了時点,現時点の進捗を明確にする。
- エ作業を,階層的に詳細化して,管理可能な大きさに細分化する。
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✓ これが正解エ作業を,階層的に詳細化して,管理可能な大きさに細分化する。
解説
WBS は作業を階層的に分解し、管理可能な大きさに細分化するものです。
WBS は、プロジェクトで作り出す成果物やそのための作業を、上位から下位へ階層的に分解して整理したものです。大きな塊のままでは見積りも担当の割り当ても難しいため、管理可能な大きさのワークパッケージになるまで細分化します。細分化した単位ごとに工数やコストを見積もり、担当者を決め、進捗を測れるようになるので、スケジュール作成やコスト見積りのもとになります。作業の順序や日程そのものを表すものではなく、何をするかの全体像を漏れなく分けて示すことが目的です。WBS は分解、順序や日程は別の図表、と役割を分けて覚えると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア開発の期間と費用とがトレードオフの関係に…:期間と費用がトレードオフの関係にあるときに総費用の最適化を図るのは、作業ごとに期間を縮めた場合の費用の増え方を比べる、日程と費用の分析の目的です。作業を階層的に分解する WBS の目的とは異なります。
- イ作業の順序関係を明確にして,重点管理すべ…:作業の順序関係を明確にしてクリティカルパスを把握するのは、アローダイアグラムや PDM のように作業のつながりを描く手法の目的です。WBS は作業を洗い出して分けるもので、順序関係までは表しません。
- ウ作業の日程を横棒(バー)で表して,作業の…:作業の日程を横棒で表し、開始や終了の時点、現時点の進捗を示すのはガントチャートの説明です。WBS で分解した作業をもとに作ることはありますが、日程を表すこと自体は WBS の目的ではありません。
この問題の用語
- WBS作業を階層的に細かく分けて、管理できる大きさにまとめた図です。順序関係を表す図ではなく、やることの範囲を漏れなく並べます。
- クリティカルパス全体の日数を決めている、余裕のない作業のつながりのことです。ここが遅れると全体が遅れるので、重点的に管理します。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- 作業工程を組み立てる、一つひとつの仕事の単位のことです。開始と終了、所要日数をもち、順序をつないで全体の日程を作ります。
出典:令和4年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問8
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:クラッシングに関する問題(クリティカルパス)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問7:ファストトラッキングに関する問題(クリティカルパス)
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問2:JIS Q 21500の問題(WBS)
- 令和4年度 秋期 午前Ⅱ 問3:WBSに関する問題(WBS)
- 令和2年度 10月 午前Ⅱ 問6:ガントチャートの特徴(WBS)
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