第37回 問題103
生活支援技術
終末期の介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1決まった時間に食事を提供する。
- 2部屋の換気は控えるようにする。
- 3無反応のときは無言で静かに介護を行う。
- 4呼吸困難時は,顎を下げて頭部を前屈させた仰臥位(背臥位)にする。
- 5せん妄によって話のつじつまが合わないときは,否定せずに受け止める。
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✓ これが正解5せん妄によって話のつじつまが合わないときは,否定せずに受け止める。
解説
せん妄でつじつまが合わない話も、否定せずに受け止めるのが適切です。
終末期の介護では、残された時間をその人らしく穏やかに過ごせるよう、苦痛を和らげ、本人の気持ちに寄り添うことが中心になります。判断の軸は、本人のペースや希望を優先すること、心地よい環境を保つこと、反応が乏しくても人として関わり続けることです。
記述を見ると、食事は決まった時間ではなく、本人が食べたいときに食べたい物を少しずつ提供します。部屋の換気は、においや空気のよどみを防ぐために必要です。反応がなくても聴覚は最期まで保たれるといわれ、声をかけながら介護します。呼吸が苦しいときは上半身を起こした姿勢にし、顎を下げて頭を前に曲げる姿勢は気道を狭めます。
せん妄は、意識が混乱して話のつじつまが合わなくなったり、興奮したりする状態です。終末期には起こりやすく、本人が意図して起こしているものではありません。否定したり訂正したりすると不安や混乱が強まるので、話を否定せずに受け止め、安心できるように関わります。したがって、この対応が最も適切です。終末期の介護は、本人のペースに合わせる、声をかけ続ける、否定しない、と覚えておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1決まった時間に食事を提供する。:終末期には食欲や体調が日によって大きく変わります。決まった時間にこだわらず、本人が食べたいときに、食べたい物を食べられる量だけ用意するのが望ましい対応です。
- 2部屋の換気は控えるようにする。:換気を控えると、においや湿気がこもり、居心地が悪くなります。終末期でも、室温や風が直接当たらないことに気をつけながら、適度に空気を入れ替えます。
- 3無反応のときは無言で静かに介護を行う。:反応がない状態でも、耳は最期まで聞こえているといわれています。黙って介護するのではなく、これから行うことを伝え、いつもどおり話しかけながら関わります。
- 4呼吸困難時は,顎を下げて頭部を前屈させた仰臥位(背臥位)にする。:顎を下げて頭部を前に曲げた姿勢では、気道が狭くなり、呼吸がさらに苦しくなります。呼吸困難のときは、上半身を起こした姿勢などで呼吸を楽にします。
出典:第37回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題103。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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