第36回 問題83
生活支援技術
仰臥位(背臥位)から半座位(ファーラー位)にするとき,ギャッチベッドの背上げを行う前の介護に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1背部の圧抜きを行う。
- 2臀部をベッド中央部の曲がる部分に合わせる。
- 3ベッドの高さを最も低い高さにする。
- 4利用者の足がフットボードに付くまで水平移動する。
- 5利用者のからだをベッドに対して斜めにする。
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✓ これが正解2臀部をベッド中央部の曲がる部分に合わせる。
解説
背上げの前に、臀部をベッドの曲がる部分に合わせます。
ギャッチベッドの背上げを行う前の判断の軸は、ベッドが曲がる位置と、利用者の体が曲がる位置を合わせておくことです。ギャッチベッドは、背の部分を起こすと、ベッドの中央付近で曲がる構造になっています。人の体は股関節のあたりで曲がるので、臀部がこの曲がる部分にあっていれば、背上げをしたときに体が自然に起き上がります。
臀部の位置がずれていると、背上げのときに腹部が圧迫されたり、体が足のほうへずり落ちたりします。ずれた姿勢のままでいると、背中や臀部の皮膚に引っ張る力やこすれる力がかかり、床ずれの原因にもなります。そのため、背上げを行う前に、臀部をベッド中央部の曲がる部分に合わせるという記述が適切です。
ほかの記述は、手順の時期や方法が適切ではありません。背部の圧抜きは、背上げをしたあとに、背中とマットレスの間にたまったずれや圧を取り除くために行います。ベッドの高さは、介護者が腰に負担なく作業できる高さに合わせるのが基本です。足がフットボードに付くまで移動すると、臀部が曲がる部分より下にずれてしまいます。体を斜めにすると、背上げのときに体がねじれて不安定になります。
覚え方としては、背上げの前は体の曲がる位置とベッドの曲がる位置を合わせる、背上げのあとは圧抜き、と前後の順番で押さえておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1背部の圧抜きを行う。:背中の圧抜きは、背上げをしたあとに、背中とマットレスの間に生じたずれや圧迫を取り除くために行うものです。背上げの前に行っても、上げたときに生じるずれは取れません。
- 3ベッドの高さを最も低い高さにする。:作業のときのベッドは、介護者が腰を痛めずに動ける高さに上げて行うのが基本です。最も低い高さにすると、前かがみの姿勢が続き、介護者の腰に負担がかかります。
- 4利用者の足がフットボードに付くまで水平移動する。:足先がフットボードに触れるほど下へ移すと、腰の位置が折れ目よりも足側へ外れます。そのまま上半身を起こすと、おなかが押しつぶされ、足裏もフットボードに押し付けられて苦痛を招きます。
- 5利用者のからだをベッドに対して斜めにする。:体がベッドに対して斜めになっていると、背を上げたときに体がねじれて不安定な姿勢になります。背上げの前は、体がベッドに対してまっすぐになるように整えます。
出典:第36回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題83。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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