セキュリティ|平成28年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問87
情報セキュリティにおける機密性・完全性・可用性に関する記述のうち,完全性が保たれなかった例はどれか。
- 暗号化して送信した電子メールが第三者に盗聴された。
- ✓ これが正解オペレータが誤ってデータ入力し,顧客名簿に矛盾が生じた。
- ショッピングサイトがシステム障害で一時的に利用できなかった。
- データベースで管理していた顧客の個人情報が漏えいした。
解説
日常の語感と、専門の定義がずれている代表の一語です。
三つの要素のうち、いちばん取り違えやすいのがこの語です。日常の言葉としてはすっかり守られたという感じに読めますが、専門の定義では中身が正しく保たれていることを指します。矛盾がない、書き換えられていない、という意味です。だから、外へ漏れた話や、使えなくなった話はここに入りません。もう一つ大事なのは、悪意がなくても失われるという点です。攻撃を受けなくても、打ち間違いひとつで中身は矛盾します。四つの肢を三つの要素へ割り当てていくと、どれかの要素に二つ入ることに気づきます。数が合わない形に見えたら、余るのか重なるのかを実際に数えて確かめます。シラバスはこの三つに真正性・責任追跡性・否認防止・信頼性を足し、全部で七つを要素と呼びます。機密性・完全性・可用性の三つだけでは、残る四つに届きません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 送った便りを途中で読まれてしまったという話です。中身は書き換えられていないので、失われたのは秘密が保たれることのほうになります。三つのうちでは、いちばん素直に日本語の語感と対応する要素なので、迷いにくいところです。
- 障害でしばらく使えなかったという話です。中身そのものは無事なので、失われたのは使いたいときに使えることのほうです。止まったという言い方が出た時点で、こちらの側だと決めて構いません。三つのうち、事故の話といちばん結び付きやすい要素です。
- 個人の情報が外へ出てしまったという話です。一つ目の肢と同じ要素にあたるので、四つを三つへ割ると、ここで重なりが起きます。個人の情報という言い方に引かれると別の要素へ寄せたくなりますが、外へ出たかどうかで決まります。
この問題に関係する言葉
- 機密性許された人だけが情報に触れられる状態が保たれていること。完全性・可用性と並ぶ、情報セキュリティの三つの性質の一つです。
- 完全性情報が壊れたり書き換えられたりせず、正しいまま保たれていること。機密性・可用性と並ぶ、三つの性質の一つです。
- 可用性使いたいときに情報や仕組みを使える状態が保たれていること。機密性・完全性と並ぶ、情報セキュリティの三つの性質の一つです。
出典:平成28年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問87
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