第112回 午後 問55
公衆衛生看護活動展開論
次の文を読み54、55の問いに答えよ。
Aさん(58歳、男性、土木作業員)は妻(55歳、主婦)と長男(28歳、会社員)の3人暮らし。半年前から歩行時のふらつきや手の震えがみられ、医療機関を受診したところ、脊髄小脳変性症と診断された。指定難病の医療費助成の申請のために保健所を訪れたAさんは、様々な不安があると話した。しかし、その日はAさんの都合で時間が取れず、対応した保健師は3日後の家庭訪問を約束した。
訪問時、保健師がAさんに不安に思っていることを聞くと、Aさんは「仕事中もふらつくことがあり、事故を起こさないか心配です。経済的にも仕事を続けたいので相談できるところはありませんか」と話した。保健師が紹介する相談先として適切なのはどれか。
- 1難病医療協力病院
- 2居宅介護支援事業所
- 3難病相談支援センター
- 4訪問看護ステーション
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✓ これが正解3難病相談支援センター
解説
就労の相談にも応じる難病相談支援センターを紹介します。
難病法第28条は、療養生活環境整備事業として、難病の患者の療養生活に関する各般の問題について、患者や家族などからの相談に応じ、必要な情報の提供や助言を行う事業などを定めています。難病相談支援センターは、この相談の事業を担う拠点として設けられ、療養や日常生活の相談のほか、就労に関する相談にも応じています。
Aさんは、仕事中にもふらつくことがあり事故を起こさないか心配だが、経済的にも仕事を続けたいので相談できるところはないかと話しています。Aさんの困りごとは、病気を抱えながら働き続けるための相談です。難病相談支援センターでは、難病の特性を踏まえた就労の相談を受け、必要に応じて職業安定所などの就労支援の機関と連携して支援につなぐことができます。
難病医療協力病院は、難病の患者に医療を提供する医療機関で、就労の相談を受ける窓口ではありません。居宅介護支援事業所は介護保険のケアプランを作成する事業所、訪問看護ステーションは自宅で看護を提供する事業所であり、いずれも仕事を続けるための相談先として紹介する場ではありません。したがって、紹介する相談先は難病相談支援センターです。難病の患者の生活と仕事の相談の窓口は難病相談支援センター、と結びつけて覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1難病医療協力病院:この病院は、難病の診療の拠点となる病院と連携して、身近な地域で治療を受けられるようにする医療機関です。働き方や職場での安全についての相談を受ける窓口ではありません。
- 2居宅介護支援事業所:居宅介護支援事業所は、介護保険の要介護者のケアプランを作成し、サービスの調整を行う事業所です。仕事中のふらつきや就労の継続についての相談先ではありません。
- 4訪問看護ステーション:訪問看護ステーションは、看護師などが自宅を訪問して療養上の世話や診療の補助を行う事業所です。働き続けることについての相談を受けて就労支援につなぐ場ではありません。
出典:第112回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問55(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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