第112回 午後 問46
公衆衛生看護活動展開論
1日の平均歩数に関する問題
次の文を読み44~46の問いに答えよ。
A市では傷病分類別の標準化死亡比〈SMR〉による市の健康課題の把握と、課題への対策を検討するために実態調査を計画した。
ある疾患についての県とA市の年齢階級別死亡数を表に示す。
| 年齢階級 | 県 年齢階級別人口 | 県 死亡数 | A市 年齢階級別人口 | A市 死亡数 |
|---|---|---|---|---|
| 40歳未満 | 40万 | 200 | 6,000 | 2 |
| 40~64歳 | 40万 | 400 | 6,000 | 6 |
| 65歳以上 | 20万 | 400 | 8,000 | 24 |
| 合計 | 100万 | 1,000 | 20,000 | 32 |
標準化死亡比〈SMR〉分析から脳血管疾患が重要課題であることが分かり、年齢、性別、栄養・食生活、身体活動・運動、飲酒、服薬、病歴について郵送法による無記名式の市民アンケート調査を行うことにした。
アンケートの回収率は85%であり、回答者の性別や年齢に偏りはなかった。身体活動・運動の項目としてスマートフォンまたは歩数計で計測された1日の歩数の性・年齢階級別平均値を表に示す。
| 年齢 | 性別 | 1日の平均歩数 |
|---|---|---|
| 20~64歳 | 男性 | 8,162 |
| 20~64歳 | 女性 | 7,280 |
| 65歳以上 | 男性 | 6,534 |
| 65歳以上 | 女性 | 6,121 |
「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を踏まえて、身体活動・運動に関する施策の重点的な対象はどれか。
- 120~64歳の男性
- 220~64歳の女性
- 365歳以上の男性
- 465歳以上の女性
答えと解説を見る
✓ これが正解220~64歳の女性
解説
推奨の約8,000歩に届かない20〜64歳の女性が重点です。
健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023は、健康日本21(第三次)の身体活動・運動分野の取組を進めるために示されたものです。成人には、歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を1日60分以上、歩数にして1日約8,000歩以上、高齢者には1日40分以上、歩数にして1日約6,000歩以上を推奨しています。
この推奨値と調査結果を比べると、20〜64歳の男性は8,162歩で成人の目安の約8,000歩を超えていますが、20〜64歳の女性は7,280歩で、目安に700歩あまり足りません。65歳以上では、男性6,534歩、女性6,121歩で、どちらも高齢者の目安の約6,000歩を上回っています。つまり、4つの集団の中で推奨値に届いていないのは20〜64歳の女性だけです。単純に歩数が最も少ないのは65歳以上の女性ですが、年齢によって推奨値が異なるため、それぞれの目安と比べて判断する必要があります。
したがって、身体活動・運動に関する施策の重点的な対象は20〜64歳の女性です。歩数の比較では、成人は約8,000歩、高齢者は約6,000歩という年齢ごとの目安を物差しにして考えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 120~64歳の男性:20〜64歳の男性の平均歩数は8,162歩で、成人に推奨されている1日約8,000歩をすでに上回っています。4つの集団の中では、目安を満たしている側に入ります。
- 365歳以上の男性:65歳以上の男性は6,534歩で、高齢者に推奨されている1日約6,000歩を上回っています。成人の目安と比べると少なく見えますが、高齢者の基準では達成しています。
- 465歳以上の女性:65歳以上の女性は6,121歩で、4つの集団の中で歩数そのものは最も少ないものの、高齢者の目安である1日約6,000歩には届いています。推奨値との差で見ると重点の対象にはなりません。
出典:第112回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問46(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
同じ用語が出る問題
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)