第112回 午後 問47
公衆衛生看護活動展開論
次の文を読み47~49の問いに答えよ。
Aさん(32歳、女性、B市在住、育児休業中)は子ども2人(長男1歳8か月、長女3か月)と暮らしている。夫は海外に単身赴任中である。Aさんは地区の子育てサロンで地区担当保健師に「育児と家事を1人で担い疲労がたまっている。実家は遠くサポートを得られない。長男が昼寝や就寝の時間に寝ないとイライラして怒鳴ってしまう。暴力は振るっていない。なんとか頑張っています」と話した。地区担当保健師は、日々の頑張りをねぎらい、3日後の家庭訪問の約束をするとともに、保健センターではいつでも電話相談に応じていることを伝えた。
保健センターに戻った地区担当保健師は、Aさんと子どもの情報を収集することにした。収集する情報で優先度が高いのはどれか。
- 1産婦健康診査の記録
- 2住民基本台帳の情報
- 3長男の1歳6か月児健康診査の記録
- 4長女の母子健康手帳の交付時面接の記録
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✓ これが正解3長男の1歳6か月児健康診査の記録
解説
直近の長男の1歳6か月児健診の記録を優先して確認します。
子育て中の親から育児の負担やいらだちの訴えがあったときは、虐待の予防の観点から、親と子どもの両方の状況を、関係する記録などから早めに把握します。限られた時間の中では、今の問題に最も直接かかわる情報から集めることが大切です。
Aさんは、育児と家事を1人で担って疲れがたまり、長男が寝ないとイライラして怒鳴ってしまうと話しています。いらだちが向かっているのは1歳8か月の長男であり、長男の発達や行動の特徴、そのころのAさんの育児の状況を知ることが、支援を考えるうえで欠かせません。長男は2か月ほど前に1歳6か月児健康診査を受ける時期にあたり、その記録には、発達の状況や生活リズム、母親の育児の困りごとなど、直近の情報が含まれていると考えられます。家庭訪問の前にこれを確認しておけば、訪問で確かめる点を絞ることができます。
したがって、優先度が高いのは長男の1歳6か月児健康診査の記録です。収集する情報は、困りごとの中心にいる子どもと、最も新しい記録から、と覚えておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1産婦健康診査の記録:産婦健康診査の記録は、長女を出産した後の母親の心身の状態を知る手がかりになりますが、出産直後の時期の情報です。今のいらだちが向かっている長男の様子を知る情報ではありません。
- 2住民基本台帳の情報:住民基本台帳からは世帯の構成などがわかりますが、Aさんがすでに話している家族の状況以上の情報は得にくいです。長男の発達やAさんの育児の様子を把握する情報にはなりません。
- 4長女の母子健康手帳の交付時面接の記録:長女の母子健康手帳を交付したときの面接の記録は、妊娠の初期の状況を知る情報で、時期が古くなっています。長男への関わりに悩んでいる現在の状況を知るには優先度が下がります。
出典:第112回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問47(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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