第112回 午前 問52
公衆衛生看護管理論
健康増進計画に関する問題
次の文を読み51~53の問いに答えよ。
A市の国民健康保険を担当する保健師は、加入者の平均年齢が上昇していることを把握したため、データヘルス計画を見直すこととした。
A市は人口15万人で、高齢化率が高く、中小企業が多い。市外へ転出する者が多く、市の基本構想において「経済発展」と「暮らしの安心」という重点戦略を設定している。データヘルス計画とあわせて健康増進計画も見直すこととし、A市の基本構想をふまえて整理することとなった。データヘルス計画や健康増進計画に定める取り組みで、A市の基本構想である「経済発展」に寄与するもので最も適切なのはどれか。
- 1医療費の適正化
- 2地域医療提供体制の充実
- 3健康づくりに取り組む事業者の表彰
- 4がん治療と仕事の両立支援を行う相談窓口の開設
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✓ これが正解3健康づくりに取り組む事業者の表彰
解説
健康づくりに取り組む事業者の表彰は、経済発展に寄与します。
自治体の健康増進計画やデータヘルス計画は、市の基本構想と方向をそろえて立てることで、まちづくり全体の中に健康づくりを位置づけられます。A市は中小企業が多く、市外へ転出する人も多いという特徴があり、基本構想では経済発展と暮らしの安心を重点戦略にしています。
健康づくりに取り組む事業者を表彰すると、市内の中小企業が従業員の健康づくりに取り組むきっかけになります。従業員が健康で働けることは、企業の生産性や働きやすさを高め、地域の産業の活力につながります。働きやすい企業が増えることは、市外への転出を防ぐ効果も期待できます。このように、企業の活動を通して地域経済を後押しする取り組みは、経済発展の戦略に直接結びつきます。医療費の適正化は医療保険の財政の安定、地域医療提供体制の充実やがん治療と仕事の両立支援の相談窓口は、住民の生活を支える暮らしの安心に近い取り組みです。
したがって、健康づくりに取り組む事業者の表彰が最も適切です。事業者や企業を対象にした健康づくりは経済、住民個人の生活を支える取り組みは暮らしの安心、と対象で見分けると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1医療費の適正化:医療費の適正化は、医療保険の財政を安定させるための取り組みです。保険者や住民の負担を抑える効果はありますが、市内の企業や産業の活力を高める経済発展とは直接の結びつきが弱い内容です。
- 2地域医療提供体制の充実:地域医療提供体制の充実は、住民が必要なときに医療を受けられるようにする取り組みです。住民の安心な生活を支えるもので、重点戦略のうち暮らしの安心に寄与する内容です。
- 4がん治療と仕事の両立支援を行う相談窓口の開設:がん治療と仕事の両立支援の相談窓口は、病気を抱えた住民一人ひとりの就労と生活を支える取り組みです。個人の生活を守る点で、暮らしの安心の戦略に近い内容です。
出典:第112回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問52(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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