第112回 午前 問29
疫学
野菜摂取量と糖尿病の有無の関係を検討するために、1日の野菜摂取量、糖尿病の有無、属性情報を収集した。野菜摂取量と年齢に関連のあることが分かっているとき、適切な解析方法はどれか。
- 1野菜摂取量で層化を行う。
- 2糖尿病の有無で標準化を行う。
- 3年齢で調整する多変量解析を行う。
- 4年齢と野菜摂取量でマッチングを行う。
- 5解析対象として糖尿病を有する人に限定する。
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✓ これが正解3年齢で調整する多変量解析を行う。
解説
年齢が交絡因子なので、年齢で調整する多変量解析を行います。
この調査は、野菜摂取量と糖尿病の有無の関係を調べるものです。野菜摂取量と年齢に関連があり、年齢は糖尿病の発症にも関係するため、年齢は交絡因子になります。交絡因子とは、調べたい要因と結果の両方に関係し、見かけの関連を生み出したり隠したりする第三の要因のことです。年齢の影響を取り除かずに分析すると、野菜摂取量と糖尿病の関係を正しく評価できません。
データを集め終えた後の解析の段階で交絡を制御する方法には、交絡因子で層化する方法や、交絡因子で調整する多変量解析があります。年齢で調整する多変量解析を行えば、年齢の影響を取り除いたうえで野菜摂取量と糖尿病の関係を推定できます。野菜摂取量で層化したり、糖尿病の有無で標準化したりするのは、調べたい要因や結果そのものを操作しており、交絡の制御になりません。
したがって、年齢で調整する多変量解析が適切です。交絡を制御するときは、交絡因子である年齢で層化や調整を行い、要因や結果の変数そのものは操作しないと覚えておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1野菜摂取量で層化を行う。:層化は交絡を制御する方法の一つですが、層に分けるべきは交絡因子の年齢です。調べたい要因の野菜摂取量で層化すると、要因と結果の関係そのものを分析できなくなります。
- 2糖尿病の有無で標準化を行う。:標準化は年齢構成などの違いをそろえる方法ですが、ここで糖尿病の有無を基準にしても年齢の影響は取り除けません。結果の変数で標準化するのは交絡の制御になりません。
- 4年齢と野菜摂取量でマッチングを行う。:マッチングは対象者を選ぶ段階で交絡因子をそろえる方法で、データを集め終えた後の解析の方法ではありません。さらに調べたい要因の野菜摂取量までそろえると、関係を比べられなくなります。
- 5解析対象として糖尿病を有する人に限定する。:糖尿病を有する人だけに限定すると、糖尿病の有無で比べることができなくなります。結果の変数で対象を絞ると、野菜摂取量との関係を評価できません。
出典:第112回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問29(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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