第110回 午前 問48
疫学
次の文を読み47~49の問いに答えよ。
人口200万人のA県において、ある感染症の抗体保有率を把握するために標本調査を行うことにした。
性別と年齢の分布が母集団のA県と等しくなるように、2,500人を標本抽出した。この標本抽出方法はどれか。
- 1系統抽出法
- 2集落抽出法
- 3層化抽出法
- 4多段抽出法
- 5単純無作為抽出法
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✓ これが正解3層化抽出法
解説
性別と年齢の層ごとに母集団の割合どおり選ぶのは層化抽出法です。
標本抽出法は、母集団から標本を選び出す手順の違いで区別します。この調査では、性別と年齢の分布が母集団であるA県と等しくなるように2,500人を選んでいます。つまり、母集団を性別と年齢で区切ったいくつかの層に分け、それぞれの層から、母集団の構成割合に合わせて標本を抽出していると考えられます。
このように、母集団をある特性で層に分け、各層から無作為に標本を選ぶ方法が層化抽出法です。標本の構成を母集団に近づけられるため、層によって結果が異なりそうなときに推定の精度を高めることができます。
系統抽出法は、名簿などから最初の1人を無作為に選び、その後は一定の間隔ごとに選んでいく方法です。集落抽出法は、町内会や学校などの集団(集落)を単位として無作為に選び、選ばれた集落の全員を調べる方法です。多段抽出法は、市町村を選び、その中から地区を選び、さらに個人を選ぶというように、段階を分けて抽出を繰り返す方法です。単純無作為抽出法は、母集団の全員から乱数などで直接無作為に選ぶ方法で、性別や年齢の構成を合わせる手順は入りません。
特性で層に分けてから抽出するのが層化、間隔で選ぶのが系統、集団ごとに選ぶのが集落、段階を重ねるのが多段、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1系統抽出法:名簿の中から一定の間隔をあけて対象者を選んでいくのが系統抽出法です。性別と年齢の構成を母集団に合わせるために層に分ける手順は含まれていません。
- 2集落抽出法:地区や学校などのまとまりを単位として選び、その中の全員を調べるのが集落抽出法です。性別と年齢の分布を母集団と同じにするために個人を選ぶ方法ではありません。
- 4多段抽出法:地域を選び、その中からさらに地区や個人を選ぶというように、抽出を何段階にも重ねるのが多段抽出法です。特性ごとの層の構成を合わせる手順とは異なります。
- 5単純無作為抽出法:母集団の全員の中から乱数などで直接選ぶ方法では、性別や年齢の構成は偶然に任されます。分布を意図的に母集団に合わせている点が、この方法と違います。
出典:第110回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問48(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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