第111回 午前 問48
公衆衛生看護管理論
避難所に関する問題
次の文を読み47~49の問いに答えよ。
金曜日の早朝、A県で最大震度7の地震が発生し、その後も余震が続いている。A県海岸沿いのB市では、ライフラインが途絶し、自宅建物が倒壊した住民が多数発生している。B市の統括保健師が保健センターに到着したとき、職員の3割程度が出勤して情報収集を進めていた。
発災後4日、B市は1次避難所を10か所開設し、避難用物資は行き届いている。各避難所の避難者には、授乳期の母子や後期高齢者、精神障害者も含まれている。C保健師が担当の避難所は中学校の体育館で、夜間の外気温は氷点下になるため昼夜を問わず閉めきり、一部の避難者は毛布をかぶり、館内で土足の靴を履いたまま過ごしていた。C保健師の避難所での対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 1個室空間を確保
- 2館内で土足継続を推奨
- 3避難者の持病の薬の確保を支援
- 4避難者に仮設住宅への入居を案内
- 5使用済みオムツの館内トイレでの保管を推奨
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✓ これが正解1個室空間を確保
✓ これが正解3避難者の持病の薬の確保を支援
解説
個室空間の確保と、持病の薬の確保の支援が適切です。
発災後4日の避難所は、命を守る段階から、避難生活に伴う健康問題を防ぐ段階へ移りつつあります。この避難所には授乳期の母子、後期高齢者、精神障害者など特に配慮が必要な人が含まれ、氷点下になる夜間のため閉め切った体育館で過ごしています。
授乳中の母親は、人目のある場所では授乳しにくく、着替えなども含めてプライバシーを守れる空間が必要です。精神障害者にとっても、大勢の人の中での生活は刺激が多く負担となり、落ち着ける場所があると症状の悪化を防ぎやすくなります。このため、個室空間の確保が適切です。また、持病のある人は薬が途切れると病状が悪化するおそれがあるため、医療機関や薬局と連携して薬の確保を支援することも欠かせません。したがって、個室空間の確保と、持病の薬の確保の支援の2つが適切な対応です。
閉め切った空間での土足や汚物の保管は、感染症の広がりを招く環境です。避難所では、要配慮者への配慮と衛生環境の改善を両方の視点から確かめましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2館内で土足継続を推奨:館内で土足のまま過ごすと、外から持ち込んだ泥や汚れが床に広がり、床に近い所で寝起きする避難者の健康を損ないます。衛生の面から、生活の場では土足を避けるよう調整します。
- 4避難者に仮設住宅への入居を案内:仮設住宅は、建設が完了した後に入居の募集が行われるもので、発災後4日の時点ではまだ案内できる段階にありません。今は避難所での健康管理と生活環境の改善が優先です。
- 5使用済みオムツの館内トイレでの保管を推奨:使用済みのオムツを館内のトイレで保管すると、においや病原体が広がり、閉め切った体育館では感染症が起こりやすくなります。密閉して屋外の決められた場所で管理するのが適切です。
出典:第111回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問48(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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