2025年5月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問60
相続・事業承継
相続税の申告と納付に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1相続税の申告書は、原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内に提出しなければならない。
- 2相続税の納税義務者は、相続税の納期限までに金銭で納付することを困難とする事由があり、納付すべき相続税額が10万円を超える場合、相続税の延納または物納を任意に選択することができる。
- 3相続人が相続税の延納を申請する場合に担保として提供する財産は、所定の要件を満たせば、相続人が相続開始前から所有していた財産や共同相続人または第三者が所有している財産であってもさしつかえない。
- 4相続税の物納財産の収納価額は、原則として、相続税の課税価格の計算の基礎となった当該財産の価額である。
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✓ これが正解2相続税の納税義務者は、相続税の納期限までに金銭で納付することを困難とする事由があり、納付すべき相続税額が10万円を超える場合、相続税の延納または物納を任意に選択することができる。
解説
物納は延納でも金銭納付が困難な場合に限られ、任意には選べません。
相続税の申告期限と、延納・物納の要件、延納の担保、物納財産の収納価額を確かめる問題です。
相続税の申告書は、原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内に提出します。延納の担保として提供する財産は、要件を満たせば、相続や遺贈で取得した財産に限らず、相続人が相続開始前から持っていた財産や、共同相続人・第三者が持つ財産でもかまいません。物納財産を国が受け取る価額(収納価額)は、原則として相続税の課税価格の計算の基礎となったその財産の価額です。これらの記述はいずれも適切です。
相続税は金銭で一括して納めるのが原則で、それが困難な場合にまず延納を検討し、延納によっても金銭で納付することが困難な場合に限って物納が認められます。延納と物納を任意に選べるわけではありません。したがって、この記述が不適切です。
相続税の納付は一括納付→延納→物納の順で検討する、と順番で覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1相続税の申告書は、原則として、相続の開始…:相続税の申告は、亡くなった事実を知った日の次の日から数えて10ヵ月の間に行います。死亡の日そのものから数えるのではない点も含めて、記述のとおりです。
- 3相続人が相続税の延納を申請する場合に担保…:分割で納める際に差し入れる担保は、亡くなった人から受け継いだ財産である必要はありません。相続人自身の財産や、ほかの相続人・親族などの財産を充てることも認められ、記述は適切です。
- 4相続税の物納財産の収納価額は、原則として…:物納で国が財産を受け取るときの価額は、原則として相続税の課税価格を計算するときに使ったその財産の評価額です。小規模宅地等の特例を受けた宅地は適用後の額となり、この記述は適切です。
出典:2025年5月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問60(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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