2023年9月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問28
金融資産運用
ポートフォリオ理論に関する問題
選択肢を押すと、その場で答え合わせ。FP2級の過去問 540問を、解説つき・無料・登録不要で続けて解けます。
ポートフォリオ理論に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1ポートフォリオのリスクは、組み入れた各資産のリスクを組入比率で加重平均した値以下となる。
- 2ポートフォリオのリスクのうち、分散投資によって消去できないリスクをアンシステマティック・リスクという。
- 3ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値よりも大きくなる。
- 4国債や社債のうち、発行時に将来の利息支払額が確定する固定利付債券は、すべて安全資産(無リスク資産)に分類される。
答えと解説
✓ これが正解1ポートフォリオのリスクは、組み入れた各資産のリスクを組入比率で加重平均した値以下となる。
解説
ポートフォリオのリスクは各資産のリスクの加重平均以下になります。
この問は、分散投資の効果やリスクの種類、期待収益率の考え方など、ポートフォリオ理論の基本を問うものです。
ポートフォリオのリスク(標準偏差)は、組み入れた資産どうしの値動きの関係(相関係数)によって変わります。相関係数が1(まったく同じ動き)のときは各資産のリスクの加重平均と等しく、1より小さければ値動きが打ち消し合うため加重平均より小さくなります。したがって、ポートフォリオのリスクは各資産のリスクを組入比率で加重平均した値以下となり、この記述が適切で正解です。
ほかの記述は不適切です。分散投資をしても消せない市場全体のリスクはシステマティック・リスクで、アンシステマティック・リスクは個別の銘柄に固有の、分散投資で減らせるリスクです。ポートフォリオの期待収益率は、各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値と等しくなり、それより大きくなるわけではありません。固定利付債券でも、社債には発行体が破綻する信用リスクがあり、途中で売れば価格変動リスクもあるため、すべてが安全資産になるわけではありません。
期待収益率は加重平均と等しく、リスクは加重平均以下になる、と2つを対にして覚えると、分散投資の効果を説明しやすくなります。
ほかの選択肢の解説
- 2ポートフォリオのリスクのうち、分散投資によって消去できないリスクをアンシステマティック・リスクという。:分散投資で減らせるのは、個別の企業の業績など銘柄ごとの事情によるアンシステマティック・リスクです。景気や金利など市場全体の動きによる消せないリスクはシステマティック・リスクと呼ぶので、この記述は不適切です。
- 3ポートフォリオの期待収益率は、組み入れた各資産の期待収益率を組入比率で加重平均した値よりも大きくなる。:期待収益率は、各資産の期待収益率に組入比率を掛けて合計した値、つまり加重平均そのものです。分散投資でリスクは下がりますが期待収益率が上乗せされるわけではなく、この記述は不適切です。
- 4国債や社債のうち、発行時に将来の利息支払額が確定する固定利付債券は、すべて安全資産(無リスク資産)に分類される。:社債には発行した会社が利息や元本を払えなくなる信用リスクがあり、国債でも満期前に売れば価格が変動します。利息額が決まっているだけで無リスク資産にはならず、この記述は不適切です。
出典:2023年9月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問28(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
同じ分野の問題
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)