2023年5月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問33
タックスプランニング
所得税の損益通算に関する問題
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所得税の損益通算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、不動産所得を生ずべき業務の用に供する土地の取得に要した負債の利子に相当する部分の金額は、給与所得の金額と損益通算できる。
- 2先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。
- 3生命保険を解約して解約返戻金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、事業所得の金額と損益通算することができる。
- 4農業に係る事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。
答えと解説
✓ これが正解4農業に係る事業所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。
解説
農業の事業所得の損失は、不動産所得と損益通算できます。
この問は、所得税の損益通算で、どの所得の損失を他の所得と相殺できるか、またできない例外は何かを問うものです。
損益通算ができるのは、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つの所得で生じた損失に限られます。農業による所得は事業所得に区分されるため、その損失は他の所得である不動産所得と損益通算できます。したがって、この記述が適切です。
ほかの記述は不適切です。不動産所得の損失のうち、土地を取得するための負債の利子に相当する部分は、損益通算の対象から除かれます。先物取引による雑所得の損失は、もともと損益通算できる4つの所得に含まれません。生命保険の解約返戻金による一時所得の損失も同じく対象外で、一時所得は損失が出ればゼロとして扱われます。
損益通算できるのは不動産・事業・山林・譲渡の4つ、と頭文字で覚え、そのうえで土地の負債利子などの例外を押さえておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢の解説
- 1不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、不動産所得を生ずべき業務の用に供する土地の取得に要した負債の利子に相当する部分の金額は、給与所得の金額と損益通算できる。:不動産所得の損失は原則として損益通算できますが、土地を手に入れるために借りたお金の利子に当たる部分だけは通算できません。地価上昇を見込んだ借入れで税を減らすことを防ぐための決まりです。
- 2先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、不動産所得の金額と損益通算することができる。:先物取引の損益は雑所得として他の所得と分けて課税され、損失を不動産所得など他の所得と相殺することはできません。そもそも雑所得は損益通算できる所得に入っていないので誤りです。
- 3生命保険を解約して解約返戻金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、事業所得の金額と損益通算することができる。:一時所得は、収入から支出と特別控除を引いた結果がマイナスになっても、その損失を他の所得から差し引くことはできません。解約返戻金で損が出ても、事業所得と通算はできないので誤りです。
出典:2023年5月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問33(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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