平成30年度 春期 午前 問80
企業と法務
労働者派遣法に関する問題
労働者派遣法に基づく,派遣先企業と労働者との関係(図の太線部分)はどれか。
図(3つの箱と矢印の図):
[派遣元企業] ◀────────▶ [派遣先企業] (細い両向き矢印)
▲ ▲
│(細い両向き矢印) ┃(太線の両向き矢印 = 設問が問うている部分)
▼ ┃
[労働者] ━━━━━━━━━━━━━━━┛- ア請負契約関係
- イ雇用契約関係
- ウ指揮命令関係
- エ労働者派遣契約関係
答えと解説を見る
✓ これが正解ウ指揮命令関係
解説
派遣先は雇わずに仕事の指示だけを出す関係です。
労働者派遣には三者が関わります。働く人を雇っているのは送り出す側の企業で、賃金を払うのも雇い主としての義務を負うのもこちらです。一方、実際に働く場を用意して、何をどう進めるかを日々指示するのは、受け入れる側の企業になります。つまり、雇う側と指示を出す側が別の会社に分かれているところが、この働き方の特徴です。設問が問うているのは、受け入れる側の企業と働く人との間ですから、雇用の関係ではなく、仕事の指示が流れる関係が当てはまります。ですから指揮命令関係が答えになりました。残る三つは、この三者のうち別の当事者どうしを結ぶ関係か、そもそもこの図に現れない契約の形です。図の線を見るときは、まず誰と誰の間の話かを確かめてから、その二者の間に何が流れているかを考えてください。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア請負契約関係:請負契約関係を挙げています。仕事の完成を約束して引き受ける形の契約であり、この形では働く人へ指示を出すのは引き受けた側で、注文した側が直接指示を出すことはありません。労働者派遣の三者を描いた図に現れる関係ではありませんでした。
- イ雇用契約関係:雇用契約関係を挙げています。働く人を雇い入れる関係を指しますが、派遣で働く人を雇っているのは送り出す側の企業であり、賃金や雇い主としての義務もそちらが負います。受け入れる側の企業と働く人との間を結ぶ関係ではありません。
- エ労働者派遣契約関係:労働者派遣契約関係を挙げています。働く人を送り出す企業と、受け入れる企業との間で結ばれる契約の関係でした。当事者はどちらも企業であって、働く人はこの契約の当事者になりません。設問が問うている二者の間の関係ではありませんでした。
この問題の用語
- 労働者派遣法派遣で働く人を守るための法律で、雇うのは派遣元、仕事の指示は派遣先と定めています。同じ職場での受入れには3年という期間の制限があります。
- 請負契約仕事の完成を約束して引き受ける契約のこと。作業の遂行だけを約束する準委任契約と違い、成果物を完成させる義務を負います。
- 雇用契約働く人と会社との間で結ぶ、労働と賃金についての契約です。働く時間や場所、仕事の内容、賃金などの条件を定めます。
- 指揮命令働く人に仕事の内容や進め方を直接指示する関係のことです。派遣では派遣先が行いますが、請負では発注者ではなく受注した側が行います。
出典:平成30年度 春期 基本情報技術者試験 午前 問80
同じ用語が出る問題
- 平成30年度 秋期 午前 問80:請負に関する問題(請負契約)
- 平成29年度 秋期 午前 問79(指揮命令)
- 平成28年度 春期 午前 問80(指揮命令)
- 平成24年度 秋期 午前 問80:労働者派遣法に関する問題(労働者派遣法)
- 平成22年度 春期 午前 問79:労働者派遣法に関する問題(労働者派遣法)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)