令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 機械(電気技術者試験センター)問4
機械
二次入力に関する問題
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定格周波数50 Hz,6 極のかご形三相誘導電動機があり,トルク200 N・m,機械出力20 kW で定格運転している。このときの二次入力(同期ワット)の値[kW]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械損は無視するものとする。
- 119
- 220
- 321
- 425
- 527
答えと解説
✓ これが正解321
解説
二次入力は同期角速度×トルクで、104.7×200≒21 kWです。
誘導電動機では、二次入力 P₂(同期ワットとも呼びます)、二次銅損 Pc₂、機械出力 P₀ の間に P₂:Pc₂:P₀=1:s:(1-s)(s は滑り)の関係があります。また二次入力は、トルク T と同期角速度 ωs の積 P₂=ωsT で表せます。同期ワットという呼び名は、このトルクで同期速度で回ったとしたときの出力という意味です。
まず同期速度は Ns=120f/p=120×50/6=1 000 min⁻¹、同期角速度は ωs=2πNs/60=2π×1 000/60≒104.7 rad/s です。したがって P₂=ωsT=104.7×200≒20.9×10³ W、約21 kW になります。
別の方法で確かめます。機械出力 20 kW とトルク 200 N・m から回転子の角速度は ω=P₀/T=20×10³/200=100 rad/s、回転速度は N=60ω/(2π)≒955 min⁻¹ です。滑りは s=(1 000-955)/1 000≒0.045 なので、P₂=P₀/(1-s)=20/0.955≒20.9 kW となり、同じ値に着きます。
二次入力は機械出力よりも二次銅損の分だけ大きい、と押さえておくと、機械出力以下の値は選ばずに済みます。
ほかの選択肢の解説
- 119:19 kW は、機械出力 20 kW にさらに (1-s)≒0.955 を掛けた値です。二次入力は機械出力を (1-s) で割って求めるもので、機械出力より小さくはなりません。
- 220:20 kW は問題に与えられた機械出力そのものです。二次入力は機械出力に二次銅損を加えたものなので、滑りの分だけ機械出力より大きくなります。
- 425:25 kW は、同期速度を 60 Hz の 120×60/6=1 200 min⁻¹ として計算したときの値です。この電動機の定格周波数は 50 Hz なので、同期速度は 1 000 min⁻¹ です。
- 527:27 kW が二次入力だとすると、機械出力との差の約7 kW が二次銅損で、滑りは約0.26 になります。与えられたトルクと出力から求まる滑り約0.045 と合わず、この条件からは導けません。
出典:令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 機械 問4(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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