令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 理論(電気技術者試験センター)問9
理論
単相3線式に関する問題
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図のように抵抗,コイル,コンデンサからなる負荷がある。この負荷に線間電圧V̇ab=100∠0° [V],V̇bc=100∠0° [V],V̇ac=200∠0° [V]の単相3線式交流電源を接続したところ,端子a,端子b,端子cを流れる線電流はそれぞれİa[A],İb[A]及びİc[A]であった。İa[A],İb[A],İc[A]の大きさをそれぞれIa[A],Ib[A],Ic[A]としたとき,これらの大小関係を表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1Ic>Ia>Ib
- 2Ib>Ic>Ia
- 3Ia=Ic>Ib
- 4Ib>Ia>Ic
- 5Ia>Ic>Ib
答えと解説
✓ これが正解5Ia>Ic>Ib
解説
Ia≒39.6 A、Ic=32 A、Ib≒28.3 AでIa>Ic>Ibです。
単相3線式の各負荷に流れる電流を、それぞれの線間電圧とインピーダンスから複素数で求め、キルヒホッフの電流則で線電流を合成します。図からa-b間は3+j4 Ω、b-c間は4-j3 Ω、a-c間は8+j6 Ωです。
İab=100/(3+j4)=100(3-j4)/25=12-j16 A、İbc=100/(4-j3)=100(4+j3)/25=16+j12 A、İac=200/(8+j6)=200(8-j6)/100=16-j12 Aです。大きさはどれも20 Aですが、位相が異なります。
端子aではİa=İab+İac=28-j28 Aで、大きさは28√2≒39.6 Aです。端子bではİb=İbc-İab=4+j28 Aで、√(4²+28²)=√800≒28.3 Aです。端子cではİc=-(İbc+İac)=-32 Aで、大きさは32 Aです。三つを足すと0になり、計算が合っていることを確かめられます。
したがってIa>Ic>Ibです。負荷電流の大きさがそろっていても、線電流は位相を含めたベクトルの和で決まる点が見分けどころです。
ほかの選択肢の解説
- 1Ic>Ia>Ib:Icは32 Aで、Iaの約39.6 Aより小さくなります。端子aではİabとİacの虚部がどちらも-jの向きにそろって重なるため、Iaが三つの中で最も大きくなります。
- 2Ib>Ic>Ia:Ibは約28.3 Aで、三つの線電流の中で最も小さい値です。端子bではİbcからİabを差し引くため、実部が16-12=4 Aと小さくなり、大きさが抑えられます。
- 3Ia=Ic>Ib:三つの負荷電流はどれも20 Aですが、線電流は位相を含めて合成するので等しくはなりません。Iaは28√2≒39.6 A、Icは32 Aで、IaとIcは一致しません。
- 4Ib>Ia>Ic:Ibを最大、Icを最小とする並びですが、実際はIbが約28.3 Aで最小、Icは32 AでIbより大きくなります。最大はİabとİacが重なる端子aのIaです。
出典:令和8年度上期第三種電気主任技術者試験 理論 問9(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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