令和7年度上期第三種電気主任技術者試験 理論(電気技術者試験センター)問18(a)
理論
エミッタホロワ回路に関する問題
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(選択問題)
エミッタホロワ回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(a) 図1の回路でVCC=9 V,R₁=3 kΩ,R₂=6 kΩとする。動作点におけるエミッタ電流を2 mAとしたい。抵抗REの値[kΩ]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,動作点において,ベース電流はR₂を流れる直流電流より十分小さく無視できるものとし,ベース-エミッタ間電圧は0.7 Vとする。

- 10.36
- 21.5
- 32.7
- 44.7
- 57.5
答えと解説
✓ これが正解32.7
解説
VB=6 V、VE=5.3 VからRE=5.3 V/2 mA≒2.7 kΩ。
エミッタホロワ回路の直流の動作点は、ベースの電位を抵抗R₁とR₂の分圧で決め、そこからベース-エミッタ間電圧を引いてエミッタの電位を求めます。ベース電流は無視できる条件なので、R₁とR₂は単純な直列として分圧できます。
ベースの電位はVB=VCC×R₂/(R₁+R₂)=9×6/(3+6)=6 Vです。エミッタの電位はVE=VB-VBE=6-0.7=5.3 Vです。エミッタ電流を2 mAにするには、RE=VE/IE=5.3/(2×10⁻³)=2.65×10³ Ω=2.65 kΩとなり、最も近いのは2.7 kΩです。
検算として、RE=2.65 kΩのときエミッタ電流は5.3 V÷2.65 kΩ=2 mAです。R₁とR₂を流れる直流電流は9 V÷9 kΩ=1 mAで、エミッタの電位5.3 Vは電源電圧9 Vより低く、トランジスタが動作できる範囲にあることも確かめられます。
分圧でベース電位を決め、0.7 Vを引いてエミッタ電位、それをREで割ってエミッタ電流、という順に追うのが基本です。
ほかの選択肢の解説
- 10.36:RE=0.36 kΩでは、2 mA流すとエミッタの電位は0.72 Vにしかならず、ベースの電位は約1.4 Vとなる計算です。分圧で決まる6 Vと合わず、この値の由来は導けません。
- 21.5:1.5 kΩは、R₁とR₂を入れ替えてベースの電位を9×3/9=3 Vとし、さらに0.7 Vを引かずに3 V÷2 mAを計算した値です。ベースの電位はR₂側の分圧で6 V、エミッタの電位は5.3 Vです。
- 44.7:RE=4.7 kΩに2 mAを流すとエミッタの電位は9.4 Vとなり、電源電圧VCC=9 Vを超えてしまいます。この条件では成り立たない値で、由来は導けません。
- 57.5:7.5 kΩで2 mAを流すには、エミッタに15 Vが必要で、電源電圧の9 Vを大きく超えます。動作点として実現できない値で、由来は導けません。
出典:令和7年度上期第三種電気主任技術者試験 理論 問18(a)(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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