平成30年度 春期 午前Ⅱ 問3
システム監査
監査証拠に関する問題
システム監査チームが監査結果の評価を行ったとき,一部の項目について,調査不足から監査人の意見が分かれた。この場合の監査チームの対応として,適切なものはどれか。
- ア意見の統一を図るために追加の監査手続を実施する。
- イ監査報告書を提出しない。
- ウ多数決で意見を一つにまとめる。
- エ分かれた意見を監査報告書に列挙する。
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✓ これが正解ア意見の統一を図るために追加の監査手続を実施する。
解説
調査不足で意見が分かれたら、追加の監査手続で意見の統一を図ります。
監査意見は、監査人の印象や人数ではなく、十分かつ適切な監査証拠に基づいて形成するものです。見分ける軸は、意見が分かれた原因が何かです。この設問では、調査不足から意見が分かれたとされています。つまり、意見を一つに決めるだけの証拠がまだ集まっていない状態です。この場合は、足りない部分について追加の監査手続を実施して証拠を補い、その証拠に基づいて意見を統一するのが適切な対応になります。証拠が足りないなら集め直す、という順序で考えると、証拠によらずに意見をまとめようとする選択肢を見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ監査報告書を提出しない。:一部の項目で意見が分かれたからといって監査報告書を提出しないと、依頼者は監査の結果を受け取れず、監査の目的を果たせません。まずは証拠を補って結論を出す努力をするのが筋です。
- ウ多数決で意見を一つにまとめる。:多数決で意見を決めると、監査証拠の裏付けではなく、賛成した人数で結論が決まってしまいます。調査が足りないという原因はそのまま残るので、根拠のある意見にはなりません。
- エ分かれた意見を監査報告書に列挙する。:分かれた意見をそのまま報告書に並べると、監査チームとしての結論が示されず、読み手はどの意見に従えばよいか判断できません。調査不足という原因を解消しないまま報告することにもなります。
この問題の用語
- 監査証拠監査人の判断を裏づける記録のこと。被監査部門から入手した運用記録などがこれで、監査人自身が作った計画書や議事録は含みません。
- 監査報告書監査の結果と意見、改善の勧告をまとめて伝える文書のことです。原案は相手と意見交換し、事実誤認がないかを確かめます。
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
出典:平成30年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問3
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(監査人)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問7:システム監査基準に関する問題(監査報告書)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問2:システム管理基準に関する問題(システム監査)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問1:“監査プログラム”の定義(監査証拠)
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