平成25年度 春期 午前Ⅱ 問15
労働関連・取引関連法規
公益通報者保護法に関する問題
公益通報者保護法に定められているものはどれか。
- ア自主的な製品回収計画を監督官庁に届け出ることは,公益通報である。
- イ社内のコンプライアンス窓口への通報は,公益通報ではない。
- ウ派遣労働者は,派遣先企業の違法行為について通報を行うことができる。
- エ労働組合や新聞社など,行政機関ではない社外の機関に通報することはできない。
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✓ これが正解ウ派遣労働者は,派遣先企業の違法行為について通報を行うことができる。
解説
派遣労働者も、派遣先の違法行為を公益通報として通報できます。
公益通報者保護法は、労働者が勤め先などの法令違反を、不正の目的でなく通報したことを理由に、解雇などの不利益な扱いを受けないよう保護する法律です。通報できる者には派遣労働者が含まれ、派遣先の事業者の違法行為について通報することも公益通報として扱われます。通報先は、事業者内部、行政機関、報道機関などその他の外部の三つに分かれ、外部になるほど保護を受けるための条件が加わる仕組みです。見分ける軸は、誰が、どこへ通報するかの二点です。通報先を一律に限る記述は疑ってかかると判断できます。出題当時の法では通報者は労働者に限られていましたが、2020年の改正(2022年6月施行)で退職後1年以内の者と役員が加わりました。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア自主的な製品回収計画を監督官庁に届け出る…:公益通報は、労働者などが勤め先の法令違反の事実を通報することを指します。事業者が自ら製品回収の計画を監督官庁に届け出るのは、事業者自身の手続であり、通報者を守る仕組みである公益通報には当たりません。
- イ社内のコンプライアンス窓口への通報は,公…:事業者の内部に設けたコンプライアンス窓口への通報は、事業者内部への通報として公益通報の一つに位置付けられています。社内窓口への通報が公益通報ではないとする記述は、通報先の区分を取り違えています。
- エ労働組合や新聞社など,行政機関ではない社…:報道機関や労働組合など、行政機関以外の外部への通報も、一定の条件を満たせば公益通報として保護されます。外部へは一切通報できないとする記述は、通報先を三つに分けて条件を定めた法の仕組みと合いません。
この問題の用語
- 派遣労働者派遣元と雇用の関係を結び、派遣先の指揮命令で働く人のことです。受け入れられる期間には上限があり、教育の扱いも正社員と揃えます。
- コンプライアンス法令や社会の決まりを守って事業を行うことをいいます。守るための相談窓口を社内に置くなど、体制で支えます。
出典:平成25年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問15
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