令和3年度 秋期 午前 問54
サービスマネジメント
問題管理の活動
サービスマネジメントシステムにおける問題管理の活動のうち,適切なものはどれか。
- ア同じインシデントが発生しないように,問題は根本原因を特定して必ず恒久的に解決する。
- イ同じ問題が重複して管理されないように,既知の誤りは記録しない。
- ウ問題管理の負荷を低減するために,解決した問題は直ちに問題管理の対象から除外する。
- エ問題を特定するために,インシデントのデータ及び傾向を分析する。
答えと解説を見る
✓ これが正解エ問題を特定するために,インシデントのデータ及び傾向を分析する。
解説
記録と傾向をたどって原因の元を探す活動です。
設問は、サービスマネジメントシステムにおける問題管理の活動として適切なものを、四通りの中から選ばせています。ですから見分けの軸は、その記述が、起きた出来事の記録をたどって背後にある原因を見つけにいく活動なのか、それとも運用の実際に合わない強い言い切りになっているのか、という一点だけです。とにかく早く元に戻すことを目指す活動と、原因を突き止めて再発を断つことを目指す活動は受け持ちが別で、後者の入口は、たまった記録とその傾向を調べて原因の元を探し当てるところにあります。残る三つには、必ず、直ちに、記録しない、といった強い言い切りが含まれており、例外が本当に無いかを当てると外れます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア同じインシデントが発生しないように,問題…:根本原因を特定して恒久的に解決すると言い切っている記述です。費用に見合わない場合や技術的に直せない場合もあり、その際は回避策とともに既知の誤りとして残し、付き合っていくのが実務です。
- イ同じ問題が重複して管理されないように,既…:重複して管理されないように既知の誤りを記録しないという記述です。実際は逆で、原因と回避策を残して共有しておくことが、同じ事象が起きたときの復旧を速めます。
- ウ問題管理の負荷を低減するために,解決した…:解決した問題を直ちに管理の対象から外すという記述です。打った手が本当に効いたかを確かめ、経緯を残してこそ次に生きるので、片付いた時点で切り離してしまう扱いは適切ではありません。
この問題の用語
- 問題管理インシデントの未知の根本原因を突き止め、恒久的な対策を出す活動です。決められた時間内に復旧させるインシデント管理とは目的が違います。
- インシデントサービスの計画外の中断や品質の低下、またはそのおそれがある出来事です。情報セキュリティでは、安全が損なわれるおそれが高いものを指します。
- サービスマネジメントシステムITサービスを設計し、移行し、提供し、改善するための仕組み全体です。計画・運用・点検・処置の四つを繰り返して良くしていきます。
- 根本原因表に現れた問題を引き起こしている、大もとの原因のことです。ここを断たない限り、同じ問題が形を変えて繰り返し起きます。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
出典:令和3年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問54
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問56:問題管理の活動(根本原因)
- 令和7年度 秋期 午前 問55:サービス可用性管理に関する問題(インシデント)
- 令和6年度 秋期 午前 問56:継続的改善に関する記述(サービスマネジメントシステム)
- 令和5年度 秋期 午前 問55:是正処置の説明(サービスマネジメントシステム)
- 令和4年度 秋期 午前 問55:問題管理の目的(問題管理)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)