平成29年度 秋期 午前 問53
プロジェクトマネジメント
アローダイアグラムに関する問題
次のプレシデンスダイアグラムで表現されたプロジェクトスケジュールネットワーク図を,アローダイアグラムに書き直したものはどれか。ここで,プレシデンスダイアグラムの依存関係は全て FS 関係とする。
原典では設問の下に〔プレシデンスダイアグラム〕として,開始・終了と作業 A〜H を四角で囲み,依存関係を矢印で結んだ図が置かれている。矢印の向きを1本ずつ読み取り,逐語の辺の一覧に写した(図そのものは復元していない)。
〔プレシデンスダイアグラム〕
開始 → A 開始 → B A → C A → F C → E E → G G → 終了 B → D D → F F → H H → 終了
選択肢ア〜エは原典では丸(結合点)と矢印(作業)で描いたアローダイアグラムの図が4つ並んでいる。図から読み取った形を辺の一覧に写した(図そのものは復元していない)。4肢とも実線の骨組みは同じで,違いは破線のダミー作業が何本,どこに入っているかだけ。結合点は 開始点/A の後/B の後/C の後/E の後/D の後/F の後/終了点 の8つで,「A の後」は C の出発点,「D の後」は F の出発点,「F の後」は H の出発点にあたる。
- ア実線だけで,ダミー作業が1本も無い。開始点から A と B が出て,A の後 → C → E → G → 終了点,B の後 → D → F → H → 終了点 と2本の道が並ぶ
- イ上の骨組みに加えて,A の後から「D の後」へ破線のダミーが1本入る(F の出発点に向かう)
- ウ上の骨組みに加えて,A の後から「D の後」へ1本,A の後から「F の後」へ1本,破線のダミーが2本入る
- エ上の骨組みに加えて,A の後から「F の後」へ破線のダミーが1本入る(H の出発点に向かう)
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✓ これが正解イ上の骨組みに加えて,A の後から「D の後」へ破線のダミーが1本入る(F の出発点に向かう)
解説
二つを待つ作業が一つだけ。ダミーは一本です。
設問は、プレシデンスダイアグラムで表現されたプロジェクトスケジュールネットワーク図を、アローダイアグラムに書き直したものを選ばせています。依存関係は全て FS 関係、つまり前の作業が終わってから次を始める形だと断ってありますから、順につなぐだけで済みます。二つの図法は描き方が違います。プレシデンスダイアグラムは作業を四角で描いて矢印で依存関係を示し、アローダイアグラムは作業そのものを矢印で描いて丸で結合点を示します。書き直しで手が止まるのは、複数の作業を待つ作業が現れたときだけです。元の図では F だけが A と D の両方を待っています。アローダイアグラムでは F の矢印を一つの結合点からしか出せませんから、A の後の結合点と D の後の結合点を所要時間ゼロの破線でつなぎ、F の出発点を両方が終わった時点にそろえる必要があります。その破線を A の後から D の後へ一本だけ引いた図が答えになります。複数を待つ作業を先に探し、その待ち先どうしをつなぐ、と手順にしてしまえば迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア実線だけで,ダミー作業が1本も無い。開始…:破線を一本も引いていない形です。これでは F が D の後の結合点だけから出ることになり、A がまだ終わっていなくても F に取りかかれる図になってしまうので、元の依存関係が一つ失われています。
- ウ上の骨組みに加えて,A の後から「D の…:破線を二本引いた形です。一本は正しい位置ですが、もう一本が H の出発点へ向かっています。H が A を待つ関係は F を通して既に成り立っているので、この破線は同じ関係を重ねて引いた余分なダミーです。
- エ上の骨組みに加えて,A の後から「F の…:破線は一本ですが、掛ける先が違います。H の出発点へ向けているので、F は A を待たなくなり、代わりに H が A を待つ形に変わってしまいます。本数ではなく、どこからどこへ引いたかで意味が決まります。
この問題の用語
- アローダイアグラム作業の順序と所要日数を矢印でつなぎ、全体の日数を求める図です。順序関係や余裕日数が分かり、縮めるべき作業を見つけられます。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- スケジュール作業の順序と日程を決めた計画のことをいいます。作業の前後関係から日程を組み立てるには、PERTが向いています。
- ダミー作業アローダイアグラムで、所要日数0の点線として描く見かけの作業です。実際の仕事ではなく、作業どうしの順序の制約だけを表します。
出典:平成29年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問53
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前 問74:因果関係に関する問題(アローダイアグラム)
- 令和6年度 春期 午前 問52:最早結合点時刻に関する問題(ダミー作業)
- 令和5年度 秋期 午前 問53:スケジュールに関する問題(ダミー作業)
- 令和3年度 秋期 午前 問52:アローダイアグラムに関する問題(アローダイアグラム)
- 平成31年度 春期 午前 問53:アローダイアグラムに関する問題(ダミー作業)
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