令和3年度 春期 午前 問53
プロジェクトマネジメント
ダミー作業に関する問題
プロジェクトのスケジュールを短縮したい。当初の計画は図 1 のとおりである。作業 E を作業 E1,E2,E3 に分けて,図 2 のとおりに計画を変更すると,スケジュールは全体で何日短縮できるか。
〔図1 当初の計画〕
アローダイアグラム 結合点と作業(所要日数) ①→② A 5 ②→③ B 8 ②→⑤ C 7 ③→④ D 7 ③→⑥ E 9 ⑤→⑥ F 5 ④→⑦ G 7 ⑥→⑧ H 4 ⑧→⑦ I 2
〔図2 変更後の計画〕
図1 の E 9 を 3 本に分けたもの。ほかの作業は図1 と同じ。 ③→⑨ E1 3 ③→⑩ E2 4 ⑩→⑨ ダミー作業(所要日数 0) ⑨→⑥ E3 2
- ア1
- イ2
- ウ3
- エ4
答えと解説を見る
✓ これが正解ア1
解説
全体では一日しか短縮できません。
設問は、一つの作業を三つに分けて並べ直したとき、全体の日程が何日短縮できるかを問うています。ですから解き方は一つで、結合点ごとに、そこへ入ってくる作業の終わりのうち最も遅いものを左から順に埋めていき、最後の結合点の値を二枚の図で比べるだけです。当初の計画では最後の結合点が二十八日、変更後は二十七日になるので、短縮できるのは一日です。ここで効くのは二点あります。所要日数が零のつなぎであっても、そこへ入る作業の終わりを待たせること。そして、分けた側の経路を短くしても、もう一方の経路の長さがそのまま残るので、全体はその長さのところで止まることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ2:二日とする答えです。分けた三つの作業のうち三日と四日を足した七日を、もとの九日と比べた差として出てきますが、日程は結合点の時刻をたどって求めるもので、作業の日数だけを引き算しても全体の縮み方にはなりません。
- ウ3:三日とする答えです。分けた作業が合流する結合点の時刻は二十二日から十九日に変わるので、その手前までを見れば確かに三日ですが、そこから先で別の経路の長さが効いてくるため、最後の結合点までは届きません。
- エ4:四日とする答えです。もとの九日を、直列につながる三日と二日の合計である五日に置き換えた差として出てきますが、所要日数が零のつなぎによって生じる待ちを数え落としています。
この問題の用語
- ダミー作業アローダイアグラムで、所要日数0の点線として描く見かけの作業です。実際の仕事ではなく、作業どうしの順序の制約だけを表します。
- スケジュール作業の順序と日程を決めた計画のことをいいます。作業の前後関係から日程を組み立てるには、PERTが向いています。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- アローダイアグラム作業の順序と所要日数を矢印でつなぎ、全体の日数を求める図です。順序関係や余裕日数が分かり、縮めるべき作業を見つけられます。
出典:令和3年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問53
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前 問74:因果関係に関する問題(アローダイアグラム)
- 令和6年度 春期 午前 問52:最早結合点時刻に関する問題(ダミー作業)
- 令和3年度 秋期 午前 問52:アローダイアグラムに関する問題(ダミー作業)
- 平成31年度 春期 午前 問53:アローダイアグラムに関する問題(アローダイアグラム)
- 平成29年度 秋期 午前 問53:アローダイアグラムに関する問題(ダミー作業)
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)