平成24年度 秋期 午前 問49
法務
著作権侵害に該当するもの
プログラムの著作権侵害に該当するものはどれか。
- アA 社が開発したソフトウェアの公開済プロトコルに基づいて,A 社が販売しているソフトウェアと同等の機能をもつソフトウェアを独自に開発して販売した。
- イソフトウェアハウスと使用許諾契約を締結し,契約上は複製権の許諾は受けていないが,使用許諾を受けたソフトウェアにはプロテクトがかけられていたので,そのプロテクトを外し,バックアップのために複製した。
- ウ他人のソフトウェアを正当な手段で入手し,逆コンパイルを行った。
- エ複製及び改変する権利が付与されたソース契約の締結によって,許諾されたソフトウェアを改造して製品に組み込み,ソース契約の範囲内で製品を販売した。
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✓ これが正解イソフトウェアハウスと使用許諾契約を締結し,契約上は複製権の許諾は受けていないが,使用許諾を受けたソフトウェアにはプロテクトがかけられていたので,そのプロテクトを外し,バックアップのために複製した。
解説
許諾のない複製が著作権の侵害にあたります。
著作権の設問は、何のためにしたかではなく、それをしてよい権利をもらっていたかで切ります。侵害にあたるのは、契約上は複製権の許諾を受けていないと設問がはっきり書いている状況で、プロテクトを外して複製した場合です。複製してよい権利をもらっていないのですから、複製した時点で複製権の侵害になります。しかも技術的な保護の仕組みまで外していますので、外れている点が二重になっています。バックアップという目的はもっともらしく見えますが、目的は許諾の代わりにはなりません。もう一つ押さえておきたいのは、著作権が守る対象は、アイデアや仕様や機能そのものではない、という線引きです。残る三つは、そもそも許諾が不要な行為か、許諾を受けた範囲の中での行為です。それぞれ何を根拠に侵害を免れているのかを、記述ごとに読み分けてください。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アA 社が開発したソフトウェアの公開済プロ…:公開済みのプロトコルに基づいて、同等の機能をもつものを独自に開発しています。守られるのは表現の側ですから、写していないのであれば、出来上がった機能が同じでも侵害になりません。
- ウ他人のソフトウェアを正当な手段で入手し,…:正当な手段で入手したものを解析しただけで、複製物を配ったり同等品を売ったりはしていません。扱いが契約や目的によって変わりうる余地はありますが、この記述はそこまで述べていません。
- エ複製及び改変する権利が付与されたソース契…:複製と改変の権利が付与されたソース契約を結び、その範囲の中で製品を販売しています。許諾を受けたうえでの行為ですから、改造して組み込んでいても侵害にはあたりません。
この問題の用語
- 著作権文章や絵、プログラムなどを作った人に自動で生まれる権利。届け出をしなくても、作った時点で発生します。
- プロトコル通信するときの、決まりごとや手順のまとまりのことをいいます。送る側と受ける側が同じものに従うことで、やり取りが成り立ちます。
- 使用許諾契約権利者が定めた条件で使うことを認め、利用者がそれに従うと約束する契約です。ソフトウェアでは、導入できる台数などが条件になります。
- バックアップ失っても元に戻せるよう、データの複製を別に取っておくこと。取るだけでなく、戻せるかを確かめておくのが要点です。
出典:平成24年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問49
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問50:著作者人格権に関する問題(著作権)
- 令和7年度 春期 午前 問78:著作権侵害にあたるか否か(著作権)
- 令和4年度 秋期 午前 問78:著作権に関する問題(著作権)
- 令和4年度 春期 午前 問77:原始的帰属に関する記述(著作権)
- 平成24年度 春期 午前 問78:シュリンクラップ契約に関する問題(使用許諾契約)
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