平成23年度 秋期 午前 問24
コンピュータ構成要素
フリップフロップに関する問題
図の論理回路において,S=1,R=1,X=0,Y=1 のとき,S を一旦 0 にした後,再び 1 に戻した。この操作を行った後の X,Y の値はどれか。
上の段: 入力 S と,下の段の出力 Y から戻る線を AND に入れ,
その出力を否定(三角に小丸)してから X として取り出す。
下の段: 入力 R と,上の段の出力 X から戻る線を AND に入れ,
その出力を否定(三角に小丸)してから Y として取り出す。
2 本の帰還線はたすき掛けになっている。
S ──┐ R ──┐
AND ──▷○──●── X AND ──▷○──●── Y
Y ──┘ X ──┘- アX=0,Y=0
- イX=0,Y=1
- ウX=1,Y=0
- エX=1,Y=1
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✓ これが正解ウX=1,Y=0
解説
入力を戻しても出力は元に戻りません。
図の二つの素子は、どちらも入力の論理積をとってから否定を通す形になっています。そしてそれぞれの出力が、もう一方の入力へたすきに掛けて戻されています。互いの出力が互いの入力になっているので、いまの値が次の値を決める、つまり状態を覚える造りです。この形はフリップフロップと呼ばれ、論理回路の中でも記憶を担う基本の部品にあたります。まず、与えられた出発点が本当に落ち着いた状態かを確かめます。S と R がどちらも 1 で、X が 0、Y が 1 のとき、上側の素子は入力が 1 と 1 なので出力は 0 になり、下側の素子は入力が 1 と 0 なので出力は 1 になって、与えられた値とそろいます。次に S を 0 にします。この種の素子は、入力に 0 が一つでもあれば、もう一方を見るまでもなく 1 を出します。よって X は 1 に変わり、下側は入力が 1 と 1 になるので Y は 0 に変わります。最後に S を 1 に戻します。このとき上側の入力は 1 と 0 ですから、X は 1 のままです。下側の入力は 1 と 1 のままなので、Y も 0 のままです。つまり S を戻しても、いったん変わった値はそのまま保たれます。ここが問の山で、入力を元に戻せば出力も元に戻る、という読み方をすると外れます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アX=0,Y=0:X と Y がそろって 0 になるという組合せです。二つの出力は互いの入力になっているので、片方を 0 と置けば、もう一方は必ず 1 を出すことになり、両方が 0 でつり合うことはありません。
- イX=0,Y=1:操作を始める前とまったく同じ値に戻るという読み方です。記憶を担う造りなので、いったん変わった値は、きっかけとなった入力を戻しただけでは戻らず、そのまま保たれます。
- エX=1,Y=1:X と Y がそろって 1 になるという組合せです。片方が 1 なら、もう一方の素子は入力が二つとも 1 になって 0 を出すので、両方が 1 のまま落ち着くことはありません。
出典:平成23年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問24
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