平成23年度 秋期 午前 問25
コンピュータ構成要素
マイクロプロセッサの省電力対策に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- アCMOS よりもバイポーラ素子を使用した方が,消費電力を少なくできる。
- イCMOS を使用したプロセッサでは,動作周波数を低くすることによって,論理反転時の電流が減少し,消費電力を少なくできる。
- ウクロックゲーティング方式を使用すると,スタンバイ時にプロセッサに対する電圧供給を停止できるので,消費電力を少なくできる。
- エ動作電圧を高くすることによって,内部の演算処理が高速になり,消費電力を少なくできる。
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✓ これが正解イCMOS を使用したプロセッサでは,動作周波数を低くすることによって,論理反転時の電流が減少し,消費電力を少なくできる。
解説
切り替わる回数を減らせば消費電力は下がります。
この設問は、電力がどこで生まれているかを分かっているかを見ています。CMOS で組まれた回路は、値が変わらずに落ち着いている間はほとんど電流を流しません。電力を使うのは、0 と 1 が入れ替わる、まさにその瞬間です。ですから大まかな見通しとして、消費電力は、回路が抱える静電容量と、電圧の二乗と、動作周波数の積に比例すると考えられています。効いてくるのは電圧と周波数の二つで、電圧は二乗の形で効くぶん、下げたときの効き目が大きくなります。周波数を下げると、同じ時間のうちに値が入れ替わる回数そのものが減りますから、そのぶん電力が下がります。四つの記述を読み分ける軸は二つです。一つは向きが合っているかどうか、つまり下げると減ると言っているのか、上げると減ると言っているのかという点です。もう一つは、止めている対象が名前と合っているかという点です。使っていない回路へ送る信号を断つ手立てと、電源そのものを断つ手立ては別に用意されており、名前と対象がすれ違っている記述は成り立ちません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アCMOS よりもバイポーラ素子を使用した…:バイポーラ素子のほうが電力を抑えられるという記述です。この素子は動作している間ずっと電流が流れ続けるため、向きが逆になっています。低消費電力の主流が入れ替わった理由もここにあります。
- ウクロックゲーティング方式を使用すると,ス…:クロックゲーティングという手立ての名前そのものは正しいのですが、止められる対象が入れ替わっています。この方式が断つのはクロックの供給であり、電圧の供給を断つのは別の名前で呼ばれる手立てです。
- エ動作電圧を高くすることによって,内部の演…:動作電圧を高くすれば内部の処理が速くなるという前半は確かですが、結びが逆を向いています。電圧が上がると、切替えのたびに動く電荷が増えるので、電力はむしろ大きくなります。
出典:平成23年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問25
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