令和8年度 北海道 午後 問56
医薬品の適正使用・安全対策
トラネキサム酸に関する問題
一般用医薬品の添付文書における使用上の注意に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a トラネキサム酸(内服)は、生じた血栓が分解されにくくなるため、血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓静脈炎等)は、「相談すること」とされている。
b ウルソデオキシコール酸は、肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があるため、糖尿病の診断を受けた人は、「相談すること」とされている。
c 次硝酸ビスマスは、吸収増大による精神神経系障害が生じるおそれがあるため、「服用前後は飲酒しないこと」とされている。
d チペピジンヒベンズ酸塩は、目のかすみ、異常なまぶしさを生じることがあるため、「服用後、乗物又は機械類の運転操作をしないこと」とされている。
(肢は a b c d の順の正誤)
- 1正 誤 正 誤
- 2正 正 誤 正
- 3正 正 誤 誤
- 4誤 正 正 正
- 5誤 誤 正 正
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✓ これが正解1正 誤 正 誤
解説
a・cが正、bはアドレナリン作動成分、dは抗コリン成分の注意
手引き第5章の添付文書の使用上の注意(成分ごとの注意とその理由)の範囲で判断します。
aは正しい記述です。内服で用いるトラネキサム酸は、生じた血栓が分解されにくくなるため、血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓静脈炎など)や血栓症を起こすおそれのある人は、相談することとされています。bは誤りです。肝臓でグリコーゲンを分解して血糖値を上昇させる作用があり、糖尿病の診断を受けた人が相談することとされるのは、マオウやメチルエフェドリン塩酸塩などのアドレナリン作動成分です。ウルソデオキシコール酸は胆汁の分泌を促す利胆成分で、記述の理由に当たる作用はもっていません。cは正しく、次硝酸ビスマスなどのビスマスを含む成分は、吸収増大による精神神経系障害が生じるおそれがあるため、服用前後は飲酒しないこととされています。dは誤りです。目のかすみ、異常なまぶしさを生じることがあるため、服用後の乗物又は機械類の運転操作をしないこととされるのは、スコポラミン臭化水素酸塩水和物やロートエキスなどの抗コリン成分です。チペピジンヒベンズ酸塩は非麻薬性の鎮咳成分で、この注意の理由とは結び付きません。
したがって、a正・b誤・c正・d誤の組み合わせが正解です。注意の理由と成分の組み合わせは、成分の作用(血糖上昇はアドレナリン作動成分、目のかすみは抗コリン成分)から考えると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2正 正 誤 正:bを正としていますが、グリコーゲン分解で血糖値を上げるのはアドレナリン作動成分で、ウルソデオキシコール酸ではないので誤りです。cを誤としていますが、ビスマスを含む成分は吸収が増えて精神神経系障害のおそれがあり飲酒を避けるので、正しい記述です。dを正としていますが、目のかすみ等で運転を避けるのは抗コリン成分で、チペピジンヒベンズ酸塩ではないため誤りです。
- 3正 正 誤 誤:bを正としていますが、グリコーゲン分解で血糖値を上げるのはアドレナリン作動成分で、ウルソデオキシコール酸ではないので誤りです。cを誤としていますが、ビスマスを含む成分は吸収が増えて精神神経系障害のおそれがあり飲酒を避けるので、正しい記述です。
- 4誤 正 正 正:aを誤としていますが、トラネキサム酸(内服)は血栓を分解されにくくするため血栓のある人は相談となり、正しい記述です。bを正としていますが、グリコーゲン分解で血糖値を上げるのはアドレナリン作動成分で、ウルソデオキシコール酸ではないので誤りです。dを正としていますが、目のかすみ等で運転を避けるのは抗コリン成分で、チペピジンヒベンズ酸塩ではないため誤りです。
- 5誤 誤 正 正:aを誤としていますが、トラネキサム酸(内服)は血栓を分解されにくくするため血栓のある人は相談となり、正しい記述です。dを正としていますが、目のかすみ等で運転を避けるのは抗コリン成分で、チペピジンヒベンズ酸塩ではないため誤りです。
出典:令和8年度 北海道登録販売者試験 午後(北海道)問56(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、正誤・穴埋めの表を1行に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、北海道とは関係ありません。
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