令和7年度 北海道 午後 問9
人体の働きと医薬品
代謝及び排泄に関する以下の記述
医薬品の有効成分の代謝及び排泄に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a 経口投与後、消化管で吸収された医薬品の有効成分は、全身循環に入る前にリンパ管を経由して肝臓を通過する。
b 肝初回通過効果とは、全身循環に移行する医薬品の有効成分の量が、消化管で吸収された量よりも、肝臓で代謝を受けた分だけ少なくなることをいう。
c 腎機能が低下した人では、医薬品の効き目が過剰に現れたり、副作用が生じやすくなったりする。
d 医薬品の有効成分は、未変化体のままで、あるいは代謝物として、肺から呼気中へ排出されることはない。
- 1(a、b)
- 2(a、c)
- 3(a、d)
- 4(b、c)
- 5(b、d)
答えと解説を見る
✓ これが正解4(b、c)
解説
肝初回通過効果(b)と腎機能低下時の影響(c)が正です。
有効成分が体内でどう代謝・排泄されるかは、手引きの第2章(薬が働く仕組み)で扱われます。吸収された成分が肝臓を通る経路と、排泄の経路を押さえて判断します。
aは誤りです。経口投与後、消化管で吸収された有効成分は、全身循環に入る前に門脈という血管を経由して肝臓を通過します。リンパ管ではありません。bは正しく、肝初回通過効果とは、全身循環に移行する有効成分の量が、消化管で吸収された量よりも肝臓で代謝を受けた分だけ少なくなることをいいます。cも正しく、腎機能が低下した人では有効成分の尿中への排泄が遅れ、血中濃度が下がりにくくなるため、効き目が過剰に現れたり副作用が生じやすくなったりします。dは誤りで、有効成分は未変化体のまま、あるいは代謝物として、腎臓から尿中へ、肝臓から胆汁中へ、または肺から呼気中へ排出されます。
したがって、bとcを選ぶ組み合わせが正解です。消化管から肝臓へは門脈、排泄の出口は尿・胆汁・呼気など複数ある、と経路で覚えると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1(a、b):b は正しいものの、a は誤りです。消化管で吸収された有効成分が肝臓へ運ばれる経路は門脈であり、リンパ管を経由するのではありません。
- 2(a、c):c は正しいものの、a は誤りです。吸収された成分は門脈を通って肝臓に入り、そこで代謝を受けてから全身循環へ移ります。
- 3(a、d):a・d はどちらも誤りです。肝臓への経路は門脈で、また有効成分が肺から呼気中へ排出されることもあるので、排出されることはないとする d は誤りです。
- 5(b、d):b は正しいものの、d は誤りです。有効成分は尿中・胆汁中のほか、肺から呼気中へ排出されることもあります。
出典:令和7年度 北海道登録販売者試験 午後(北海道)問9(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、正誤・穴埋めの表を1行に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、北海道とは関係ありません。
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)