令和5年度 北海道 午前 問23
主な医薬品とその作用
プロスタグランジンに関する問題
以下の化学的に合成された解熱鎮痛成分の作用に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、2箇所の( b )内はどちらも同じ字句が入る。
解熱に関しては、プロスタグランジンの産生抑制作用のほか、腎臓における水分の( a )を促して循環血流量を増し、発汗を促進する作用も寄与している。循環血流量の増加は( b )の負担を増大させるため、( b )に障害がある場合は、その症状を悪化させるおそれがある。
プロスタグランジンには胃酸分泌調節作用や胃腸粘膜保護作用もあるが、これらの作用が解熱鎮痛成分によって妨げられると、胃酸分泌が増加するとともに胃壁の血流量が( c )して、胃粘膜障害を起こしやすくなる。そうした胃への悪影響を軽減するため、なるべく空腹時を避けて服用することとなっている場合が多い。
- 1a=排泄 b=心臓 c=増加
- 2a=排泄 b=肝臓 c=低下
- 3a=再吸収 b=心臓 c=低下
- 4a=排泄 b=心臓 c=低下
- 5a=再吸収 b=肝臓 c=増加
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✓ これが正解3a=再吸収 b=心臓 c=低下
解説
a=再吸収、b=心臓、c=低下
手引き第3章の解熱鎮痛薬のうち、化学的に合成された解熱鎮痛成分の作用の知識で判断します。これらの成分は、体内でプロスタグランジン(痛みや発熱、炎症に関わる物質)が作られるのを抑えることで、解熱・鎮痛・抗炎症の作用を示します。
空欄aには再吸収が入ります。解熱には、プロスタグランジンの産生抑制のほか、腎臓での水分の再吸収を促して循環血流量を増やし、発汗を促す作用も寄与しています。空欄bには心臓が入ります。循環血流量が増えると心臓の負担が大きくなるため、心臓に障害がある人ではその症状を悪化させるおそれがあります。
空欄cには低下が入ります。プロスタグランジンには胃酸の分泌を調節し胃腸粘膜を保護する働きもあり、解熱鎮痛成分がこれを妨げると、胃酸の分泌が増えるとともに胃壁の血流量が低下して、胃粘膜障害を起こしやすくなります。そのため、なるべく空腹時を避けて服用することとなっている場合が多いのです。
したがって、a=再吸収、b=心臓、c=低下 の組み合わせが正解です。水分を体に戻す(再吸収)→血液量が増える→心臓に負担、という流れと、胃は血流が減って荒れやすくなる、という2本で覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1a=排泄 b=心臓 c=増加:bは合っていますが、aとcが違います。循環血流量を増やすには水分を体に戻す再吸収が必要で、排泄では血液量は増えません。また、胃壁の血流量は増えるのではなく低下します。
- 2a=排泄 b=肝臓 c=低下:cは合っていますが、aとbが違います。水分の再吸収で循環血流量が増えると負担がかかるのは心臓で、肝臓ではありません。排泄を促しても循環血流量は増えません。
- 4a=排泄 b=心臓 c=低下:bとcは合っていますが、aが違います。腎臓で水分の排泄を促すと循環血流量は減る方向に働くので、循環血流量を増して発汗を促すという文の流れに合うのは再吸収です。
- 5a=再吸収 b=肝臓 c=増加:aは合っていますが、bとcが違います。循環血流量の増加で負担が大きくなるのは心臓で、胃壁の血流量は増加ではなく低下して胃粘膜障害が起きやすくなります。
出典:令和5年度 北海道登録販売者試験 午前(北海道)問23(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、正誤・穴埋めの表を1行に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、北海道とは関係ありません。
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