令和4年度 北海道 午前 問19
医薬品に共通する特性と基本的な知識
亜急性脊髄視神経症に関する問題
次の記述は、亜急性脊髄視神経症(スモン)及びスモン訴訟に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a スモンの症状は、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。
b スモン患者に対しては、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担や重症患者に対する介護事業等が講じられている。
c スモン訴訟により、緊急に必要とされる医薬品を迅速に供給するための「緊急輸入」制度が創設された。
d スモン訴訟により、血液製剤の安全確保対策として検査や献血時の問診の充実が図られた。
- 1(a、b)
- 2(a、c)
- 3(b、d)
- 4(c、d)
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✓ これが正解1(a、b)
解説
aとbが正しい。緊急輸入と血液製剤の安全対策はHIV訴訟から
薬害の歴史のうち、亜急性脊髄視神経症(スモン)とスモン訴訟(手引き第1章)の知識で判断します。スモンは、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことで起きた神経の障害です。
aは正しい記述です。スモンは、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れます。bも正しく、スモン患者に対しては、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担や、重症患者に対する介護事業等が講じられています。cは誤りです。緊急に必要とされる医薬品を迅速に供給するための緊急輸入制度は、HIV訴訟を契機とした薬事法の改正で創設されたものです。dも誤りで、血液製剤の安全確保対策として検査や献血時の問診の充実が図られたのも、HIV訴訟を受けた取り組みです。なお、スモン訴訟は、サリドマイド訴訟とともに医薬品副作用被害救済制度が創設される契機となりました。
したがって、aとbを選ぶ組み合わせが正解です。スモンは救済制度、HIVは緊急輸入と血液製剤の安全対策、と訴訟ごとに契機となった制度を対で覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2(a、c):cを選んでいますが、緊急輸入制度はHIV訴訟を踏まえて設けられたもので、スモン訴訟によるものではないため誤りです。正しいbが入っていません。施術費や医療費の自己負担分の公費負担、重症患者への介護事業などが講じられているので、正しい記述です。
- 3(b、d):dを選んでいますが、血液製剤の検査や献血時の問診の充実はHIV訴訟を受けた対策で、スモン訴訟によるものではないため誤りです。正しいaが入っていません。腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢、やがて下半身のしびれや歩行困難へと進むスモンの経過として、正しい記述です。
- 4(c、d):cを選んでいますが、緊急輸入制度はHIV訴訟を踏まえて設けられたもので、スモン訴訟によるものではないため誤りです。dを選んでいますが、血液製剤の検査や献血時の問診の充実はHIV訴訟を受けた対策で、スモン訴訟によるものではないため誤りです。正しいaとbが入っていません。
出典:令和4年度 北海道登録販売者試験 午前(北海道)問19(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、正誤・穴埋めの表を1行に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、北海道とは関係ありません。
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