令和3年度 春期 午前Ⅱ 問25
法務
電子計算機損壊等業務妨害の問題
企業の Web サイトに接続して Web ページを改ざんし,システムの使用目的に反する動作をさせて業務を妨害する行為を処罰する際に適用する法律はどれか。
- ア刑法
- イ特定商取引法
- ウ不正競争防止法
- エプロバイダ責任制限法
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✓ これが正解ア刑法
解説
Webページを改ざんして業務を妨害する行為は、刑法で処罰されます。
他人の業務に使うコンピュータのデータを書き換えるなどして、使用目的に反する動作をさせ、業務を妨害する行為は、刑法の電子計算機損壊等業務妨害の罪にあたります。企業の Web サイトに接続して Web ページを改ざんし、業務を妨害する行為はその典型です。見分ける軸は、行為そのものを犯罪として処罰する法律か、取引のルールや事業者の責任を定める法律かです。コンピュータを使った業務妨害の処罰は刑法、と犯罪の処罰の根拠をまず刑法に求めると判別しやすくなります。出題当時のプロバイダ責任制限法は、2025年4月の改正法施行で情報流通プラットフォーム対処法に改称されています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ特定商取引法:特定商取引法は、訪問販売や通信販売など、消費者とのトラブルが起きやすい取引について事業者が守るルールを定めた法律です。Web ページの改ざんによる業務妨害を処罰する根拠ではありません。
- ウ不正競争防止法:不正競争防止法は、営業秘密の不正な取得や他社の商品の模倣など、事業者間の公正な競争を害する行為を規制する法律です。Web サイトの改ざんで業務を妨害する行為を処罰する法律ではありません。
- エプロバイダ責任制限法:プロバイダ責任制限法は、インターネット上の権利侵害について、プロバイダの損害賠償責任の範囲や発信者情報の開示を定めた法律です。改ざんをした者を処罰するための法律ではありません。
この問題の用語
- 刑法犯罪と刑罰を定めた法律のこと。Webページの改ざんによる業務妨害や、虚偽の情報で不正送金させる行為もこの法律で罰せられます。
- 電子計算機損壊等業務妨害刑法の罪の一つで、データや機器を壊したり書き換えたりして業務を妨げる行為です。詐欺や著作権の侵害とは別に、業務の妨害そのものを罰します。
- 不正競争防止法事業者どうしの公正な競争を守る法律。秘密として管理された非公開で事業に役立つ情報を、営業秘密として保護します。
- 改ざん保管や送信の途中で、内容を許されずに書き換えること。完全性が損なわれますが、電子署名などを使えば起きたことを見つけられます。
- プロバイダ責任制限法掲示板などでの権利侵害について、事業者の責任の範囲を定めた法律です。侵害を知らずに放置した場合は、賠償の責任が制限されます。
出典:令和3年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問25
同じ用語が出る問題
- 平成26年度 秋期 午前Ⅱ 問25:電子計算機使用詐欺罪に関する問題(刑法)
- 平成25年度 秋期 午前Ⅱ 問5:レプリケーションに関する問題(改ざん)
- 平成23年度 秋期 午前Ⅱ 問24:ステガノグラフィの機能(改ざん)
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