令和7年度 春期 午前Ⅱ 問25
法務
労働基準法に関する問題
労働基準法で定める制度のうち,いわゆる36協定と呼ばれる労使協定に関する制度はどれか。
- ア業務遂行の手段,時間配分の決定などを大幅に労働者に委ねる業務に適用され,労働時間の算定は,労使協定で定めた労働時間の労働とみなす制度
- イ業務の繁閑に応じた労働時間の配分などを行い,労使協定によって1か月以内の期間を平均して1週の法定労働時間を超えないようにする制度
- ウ時間外労働,休日労働についての労使協定を書面で締結し,労働基準監督署に届け出ることによって,法定労働時間を超える時間外労働が認められる制度
- エ労使協定によって1か月以内の一定期間の総労働時間を定め,1日の固定勤務時間以外では,労働者に始業・終業時刻の決定を委ねる制度
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✓ これが正解ウ時間外労働,休日労働についての労使協定を書面で締結し,労働基準監督署に届け出ることによって,法定労働時間を超える時間外労働が認められる制度
解説
36協定は、時間外・休日労働の労使協定を締結し届け出る制度です。
労働基準法では、法定労働時間を超えて働かせることや、法定の休日に働かせることは原則として認められていません。例外として、使用者が、労働者の過半数で組織する労働組合、またはそれがない場合は労働者の過半数を代表する者と、時間外労働と休日労働について書面で労使協定を結び、労働基準監督署に届け出た場合に、協定の範囲内で時間外労働や休日労働をさせることができます。この協定が労働基準法第36条に基づくことから、36協定と呼ばれます。見分ける軸は、時間外労働と休日労働を認めるための協定かどうかです。36という数字と残業を認める協定を結び付けて覚えると迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア業務遂行の手段,時間配分の決定などを大幅…:業務の遂行の手段や時間配分を労働者に大幅に委ね、労使協定で定めた時間を働いたものとみなすのは、裁量労働制の説明です。労働時間の数え方の制度であり、時間外労働を認める協定ではありません。
- イ業務の繁閑に応じた労働時間の配分などを行…:繁閑に合わせて労働時間を配分し、1か月以内の期間を平均して1週の法定労働時間を超えないようにするのは、期間内で労働時間を変形させる制度の説明です。平均で法定労働時間に収める仕組みで、時間外労働を認める協定とは違います。
- エ労使協定によって1か月以内の一定期間の総…:一定期間の総労働時間を定め、固定の勤務時間帯以外は始業・終業の時刻を労働者に委ねるのは、フレックスタイム制の説明です。働く時刻の決め方の制度であり、法定労働時間を超える労働を認めるものではありません。
この問題の用語
- 労働基準法働く人を守るために、労働条件の最低の基準を定めた法律です。法定労働時間を超えて働かせるには、労使の協定が必要になります。
- 36協定法定労働時間を超えて働かせるために結ぶ、労使の協定のことです。労働基準法第36条に基づき、これなしの時間外労働は違法になります。
- 時間外労働法律で定められた労働時間を超えて働くことをいいます。年俸制や事業場外労働であっても、手当の支払いが不要になるわけではありません。
出典:令和7年度 春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問25
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