平成21年度 秋期 午前Ⅱ 問14
セキュリティ
リスク対応に関する問題
ITサービスマネジメントにおけるリスクの対応策の具体例のうち,適切なものはどれか。
- アリスクを回避するために,設備に保険をかける。
- イリスクを軽減するために,指紋認証を採用する。
- ウリスクを受容するために,新たにバックアップシステムを構築する。
- エリスクを転嫁するために,バックアップシステムを遠隔地に移転する。
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✓ これが正解イリスクを軽減するために,指紋認証を採用する。
解説
指紋認証で不正利用の起こりやすさを下げるのはリスクの軽減です。
リスク対応策は、回避、軽減、移転(転嫁)、受容などに分けられます。見分ける軸は、それぞれの策がリスクをどう扱うかです。回避はリスクの原因となる活動そのものをやめること、軽減は発生の可能性や影響を小さくすること、移転は保険や契約で損失の負担を他者に移すこと、受容は対策を取らずにリスクをそのまま受け入れることです。指紋認証を採用すると、なりすましによる不正利用が起こりにくくなります。これは発生の可能性を下げる策なので、リスクを軽減するという組合せが合っています。策の中身から先に分類し、それから付いている名前と照らし合わせると取り違えません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アリスクを回避するために,設備に保険をかけ…:設備に保険をかけると、損失が起きたときの金銭的な負担を保険会社に移せます。これはリスク移転に当たる策で、リスクの原因となる活動そのものをやめる回避とは呼びません。
- ウリスクを受容するために,新たにバックアッ…:新たにバックアップシステムを構築するのは、障害が起きたときの影響を小さくするための積極的な策です。対策を取らずにそのまま受け入れるリスク受容とは逆の行動であり、組合せが合いません。
- エリスクを転嫁するために,バックアップシス…:バックアップシステムを遠隔地に移すのは、災害で本番と予備が同時に被災する事態を避け、影響を小さくする策です。損失の負担を他者に移すわけではないので、転嫁には当たりません。
この問題の用語
- リスク対応リスクを避ける・減らす・移す・受け入れるといった手立ての中から選んで実行すること。どれを選ぶかは、見積もった大きさと費用を見て決めます。
- リスク移転リスクによる損失の負担を、保険や契約で他者と分け合う対応。リスクそのものが消えるわけではなく、負担する相手が変わります。
- リスク受容リスクを分かったうえで、対応せずそのまま残すと決めること。受け入れてよい基準はリスクアセスメントの前に定めておき、受容そのものはリスク所有者が承認します。
- サービスマネジメントITサービスを計画し、提供し、良くしていく一連の管理活動です。計画外の中断や品質の低下は、インシデントとして扱います。
- 認証名乗ったとおりの本人か、通信の相手が本物かを確かめる手続き。ここを経ずに入り込む裏口があると、後の許可の仕組みが働きません。
- バックアップ失っても元に戻せるよう、データの複製を別に取っておくこと。取るだけでなく、戻せるかを確かめておくのが要点です。
出典:平成21年度 秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅱ 問14
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前Ⅱ 問11:エラープルーフ化に関する問題(バックアップ)
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問3:事業関係管理に関する問題(サービスマネジメント)
- 令和5年度 春期 午前Ⅱ 問15:認証デバイスに関する記述(認証)
- 令和4年度 春期 午前Ⅱ 問19:転嫁に該当するもの(リスク対応)
- 令和3年度 春期 午前Ⅱ 問15:生体認証に関する問題(認証)
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