令和7年度 午後の部 問5
民事訴訟法
判決に関する問題
第一審の民事訴訟手続における判決に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
ア 判決の言渡しは、当事者双方が判決の言渡期日に出頭しない場合においても、することができる。
イ 判決の言渡しは、訴訟手続の中断中には、することができない。
ウ 判決は、当事者に対する判決書の送達によってその効力を生ずる。
エ 判決に計算違い、誤記その他これらに類する明白な誤りがある場合には、裁判所は、当事者の申立てがないときであっても、更正決定をすることができる。
オ 裁判所は、判決に法令の違反があることを発見したときは、口頭弁論を経て、変更の判決をすることができる。
- 1アエ
- 2アオ
- 3イウ
- 4イオ
- 5ウエ
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✓ これが正解1アエ
解説
アとエが正しく、イ・ウ・オは判決に関する条文と違う
第一審の判決の言渡し・効力の発生・更正決定・変更の判決について、民事訴訟法の条文で判断する問題です。
アは正しい記述です。民事訴訟法は、判決の言渡しは当事者が在廷しない場合でもすることができると定めています。双方が欠席しても言渡しはできます。イは誤りです。同法第132条第1項は、判決の言渡しは訴訟手続の中断中であってもすることができると定めています。言渡しは裁判所だけで行う行為で、当事者の関与を要しないからです。ウも誤りです。同法第250条は、判決は言渡しによってその効力を生ずるとしています。判決書の送達は、上訴期間の起算点などに関わるもので、効力発生の時点ではありません。
エは正しい記述です。同法第257条第1項は、計算違い、誤記その他これらに類する明白な誤りがあるときは、裁判所は申立てにより又は職権で、いつでも更正決定をすることができると定めています。オは誤りです。変更の判決は、言渡し後1週間以内に限り、口頭弁論を経ないでするものとされています(同法第256条)。口頭弁論を経るとする点が条文と逆です。
したがって、正しいのはアとエです。言渡しは欠席でも中断中でもでき、効力は言渡しで生じる、と一続きで覚えると整理しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2アオ:アは正しいものの、オが誤りです。法令違反に気付いたときの変更の判決は、言渡し後1週間以内という期限付きで、口頭弁論を開かずに行う仕組みです。
- 3イウ:イとウはどちらも誤りです。中断中でも判決の言渡しは禁じられておらず、判決が効力を持つ時点は判決書の送達ではなく言渡しの時です。
- 4イオ:イとオを選んでいますが、どちらも誤りです。言渡しは訴訟手続の中断中でも可能で、変更の判決は口頭弁論を経ないで行うと条文が定めています。
- 5ウエ:エの更正決定は職権でもできるので正しいですが、ウが誤りです。判決の効力は言渡しの時点で生じ、送達を待つものではありません。
出典:令和7年度 司法書士試験 午後の部(法務省)問5(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。
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